ある日、トレーラーハウスの下からサバトラの子猫が救出されました。子猫はアゴを骨折していて、重度の上気道感染症を患っていました。また子猫は全身にノミがついていて、非常に痩せ細っていました。
TNR活動(野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動)をしている保護団体『C5』のスタッフが子猫とその兄弟を保護すると、保護施設『ハーツ・アライブ・ビレッジ』がすぐに子猫達のことを受け入れて、必要な治療を行いました。
その後、ニッキ・マルティネスさんと彼女の夫が子猫達を自宅に連れて帰り、『カモミール(サバトラ子猫)』と『アールグレイ(ハチワレ子猫)』と名付けて養育を始めました。
「家に来た時の子猫達は、白癬(はくせん。カビによる感染症)の治療をしていました。またカモミールの身体は非常に悪い状態で、獣医さんには『もしカモミールがあと数日生きられたら、それは奇跡的なことだ』と言われました」とニッキさんが言いました。
カモミールは最初から生きたいという強い意志を持っていました。カモミールの体重は僅か300gしかなく、アールグレイの半分の大きさしかありませんでしたが、力を取り戻すためにたくさんのご飯を食べようとしていました。
「カモミールはアゴを骨折していましたが、自分でウェットフードを食べることができました。」
その後、感染症を治したカモミールは綺麗な目を取り戻し、食欲も倍増しました。カモミールはお皿の上の全てのご飯を食べて、毎回お腹をいっぱいに膨らませました。
そのおかげで僅か6日間でカモミールはエネルギー溢れる子猫へと生まれ変わることができました。また時間が経つにつれてアゴが治っていき、不快感が無くなっていきました。
子猫達はニッキさん達の看護とたくさんのご飯で、健康な状態を取り戻すことができたのです。
アールグレイはとても人間好きになり、たくさんのハグを求めてくるようになりました。カモミールは少し恥ずかしがり屋でしたが、人間に注目されることに喜びを感じるようになっていきました。「アールグレイはカモミールのことをいつもそばで守っています。またカモミールに探索と遊びの楽しさを教え、自信を与えました。」
アールグレイの励ましでカモミールはゆっくりと自分の殻から出てきて、撫でられることを楽しむようになっていきました。
カモミールは決してアールグレイから遠く離れることはなく、アールグレイがどこに行ってもその後に続きました。
さらにニッキさん達と一緒に過ごしたカモミールは、人間のハグから逃げなくなりました。今ではすっかり人間のことを受け入れていて、アールグレイと一緒に愛情を求めてニッキさん達に寄り添っているそうです。
その後、子猫達が里子に出られるくらいの大きさになると、ニッキさんは子猫達が一緒の家族に引き取られることを強く望みました。
子猫達の身体は完全に回復していて、健康で幸せな家猫として暮らしています。またカモミールの身体は随分と大きくなり、エネルギーが溢れ出していて、いつも自信に満ちた足取りで家の中を歩き回っているそうです。
そして里親募集を始めてから1週間後、カモミールとアールグレイの元に待ち望んでいた知らせが入りました。子猫達は一緒に生涯の家を見つけ、今月の後半に里親さんの元に行くことが決まったのです。
カモミールは今もまるで影のようにアールグレイの後を追いかけ続けています。子猫達はこれからも決して離れることなく、いつまでもお互いに愛情を注ぎ合いながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:myfosterkittens/lovemeow