今月の初め、アネリーさんが交通量の多い道路で、独りぼっちの迷子の子猫を見つけました。子猫のことを心配したアネリーさんは、子猫を路上から救い出すことを決めました。しかし、アネリーさんが十分に近づく前に、散歩中の犬に子猫が驚き、その場から逃げ出してしまったのです。
怯えた子猫はどこかに身を隠し、再び姿を現すことはありませんでした。そこでアネリーさんはその場に猫缶を置いて、子猫が戻ってくることを願いました。さらにアネリーさんは助けを求めて、Facebookの救助コミュニティーに子猫についての書き込みをしました。
そして午後9時30分頃、地元で動物の救助活動を行なっているカリーナさんが現場を訪れ、アネリーさんに代わって子猫の保護に取り掛かりました。「その場所は私の家から僅か20分ほどしか離れていませんでした。私は捕獲器と食べ物を持って現場に向かいました」とカリーナさんは言いました。
その後、カリーナさんが捕獲器を設置してから数時間が経っても、子猫は姿を現しませんでした。そのため別の日に戻ってくることを決めたカリーナさんが捕獲器を片付けようとした瞬間、予想外のことが起こりました。
なんと探していた子猫がアライグマに追われて、物陰から飛び出してきたのです!
「突然、子猫がアライグマに追われて全速力で走ってきました。そしてそのまま交通量の多い道路に飛び出そうとしたため、私の心臓は止まりそうになりました。」
「私は何とか子猫を茂みに逃し、アライグマを追い払いました。そして捕獲器を子猫が逃げ込んだ茂みのそばに移動しました。」
それから数分後、カリーナさんは捕獲器のドアが閉まる音を聞きました。「子猫は魚の匂いにつられて、捕獲器の中へと入ってきました。私は無事に子猫を保護することができてホッとしました。私はあの時偶然現れたアライグマにとても感謝しています。」
こうして子猫は無事に保護され、安全な家の中で暮らし始めることができました。「子猫はマイクロチップを持っておらず、トイレの使い方も知りませんでした。」
子猫は人間に全く慣れていなかったため、もしあの時アライグマが現れなかったら、いつまでも路上での生活を続けていたことでしょう。
保護された子猫は新しい環境を恐れて、人間が近づくたびに「シャー!」と威嚇してきました。しかし、カリーナさんが部屋を出るたびに、大きな声で寂しそうに鳴いてきたそうです。
「子猫はたくさんのご飯を食べた後、ようやく少し落ち着いたようで眠り始めました。私は子猫と一緒に夜を過ごし、オモチャで子猫の不安な気持ちを紛らわせました。」
それから2日が経つ頃には、子猫は頭を上げるようになりました。そこでカリーナさんが子猫に優しく触れてみると、最初は少し驚いた様子の子猫でしたが、すぐにゴロゴロと喉を鳴らし始めたそうです。
「子猫はまだ少し怯えているようでしたが、喉を鳴らしながら私の手にすり寄ってきて、お腹をマッサージしてもらうために転がり始めました。」
その後、子猫は保護施設『ASPCA』に連れて行かれ、養育主さんの家で人間との生活を学ぶことになりました。
「子猫はとても人間を恐れていましたが、2日間の集中的な交流でゴロゴロと喉を鳴らし始め、ハグ好きの子猫へと生まれ変わりました。」
少し前までは独りぼっちで彷徨い歩いていた子猫でしたが、安全な家の中で大きく変わることができたのです。
子猫は養育主さんに『バターズ』と名づけられて、楽しい生活を送り始めました。
「バタースはもう威嚇音を立てることなく、いつも幸せそうに養育主さんに寄り添っています。彼は時々ソファーの下に隠れますが、確実に人間のことを信頼してきています。」
「バターズはあと2週間ほどでワクチンの接種などが終わり、里子に出る準備が整います。きっと愛らしい彼の元には、素敵な里親さんが現れることでしょう」とカリーナさんは話してくれました。
こうしてアライグマに追われて物陰から出てきたバターズは、安全な生活を手に入れることができました。すっかりハグ好きになったバターズは、新しい家族にもたくさん甘えて、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:Anely Arsow/lovemeow