ある日、アラブ首長国連邦にあるショッピングモールの外を彷徨い歩く茶トラ猫が発見されました。幸いなことに地元で動物の保護活動を行っている人が猫の信頼を得て、安全な場所へと連れて行くことができました。
保護主さんは猫に『メルリーノ』と名付けて、愛情に満ちた生涯の家を見つけることを約束しました。しかし、メルリーノが受けた親切はこれだけではありませんでした。
メルリーノは完全に健康を取り戻すために、ドバイ市内にある動物病院『モダン・ベット』に通い始めました。そこでメルリーノはすぐにスタッフ全員の心をとりこにしました。
「メルリーノはとっても人懐っこくて可愛い猫です。彼は病院にいる間、いつも愛情を求めたり、一緒に遊びたがったりしていました」と動物病院の広報担当のスタッフが言いました。
スタッフ達は自分達の仕事中にメルリーノが退屈しないように、ぬいぐるみをプレゼントしました。メルリーノはすぐにそのぬいぐるみが気に入って、いつも一緒にいるようになりました。
ところがある日、メルリーノが元気に遊んでいる最中に大変なことが起こりました。メルリーノが大切にしていたぬいぐるみが破れてしまったのです!
幸いなことにスタッフ達は適切な処置を知っていました。
「看護師のケイトさんがぬいぐるみの『緊急手術』を行いました。その時一緒にいたメルリーノには手術着を着せました。彼はぬいぐるみを縫い合わせる様子をハラハラしながら見守っていました。」
ケイトさんのおかげでメルリーノとぬいぐるみの日常は元に戻りましたが、メルリーノの病院生活はすぐに終わりを迎えました。ぬいぐるみの事件の直後、イタリアに住んでいる家族がメルリーノを引き取ることになったのです。
メルリーノは現在、動物病院から遠く離れた場所で暮らしていますが、スタッフ達の心の中にはいつもメルリーノがいるそうです。
「新しい家族と過ごすメルリーノの姿を見ると本当に心が温かくなります。彼はとっても幸せそうにしています」とスタッフが話してくれました。
This post was published on 2025/10/27