野外でお互いを守っていたところを発見された犬と猫。保護施設でも離れることを拒んで、ついにふたりの夢を実現させる

保護施設『ジャクソン郡動物シェルター』のスタッフ達が『サッシー』と『シャドー』のことを知った日から、ふたりは一度も離れたことがありません。サッシーは6歳の犬で、シャドーは1歳の猫ですが、ふたりの絆はスタッフ達がこれまでに目にしたことがないほどの強いものでした。ふたりはお互いに離れることを拒んで、いつも一緒の時間を過ごしているのです。

ある日、飼い主に置き去りにされてしまったサッシーとシャドーが野原で発見されました。そこには壁も柵も無かったため、ふたりは別々の場所に行くこともできました。しかし、ふたりは助けが来るまで寄り添い合って、お互いのことを守り続けていたのです。

「ふたりはまるで接着剤でくっついているかのようでした。ここまで強い絆で結ばれた犬と猫を見るのは本当に珍しいことです」と保護施設のリディア・サトラーさんが言いました。

出典:Jackson County Animal Shelter

ふたりを発見した男性は、サッシーがしばらく何も食べていないことに気づいたため、少しだけその場から離れてドッグフードを持ってきました。男性はすぐにサッシーがドッグフードを平らげるだろうと思いましたが、驚いたことにサッシーは全く予想外の行動に出ました。

「サッシーは先にシャドーにご飯を食べさせました。そしてシャドーがお皿から食べている間、サッシーは隣に座ってシャドーが食べ終わるのを見守っていました。その後、シャドーが食べ終わると、今度は自分が食べ始めました。」

男性はふたりにご飯を食べさせている間に、保護施設に連絡をして助けを求めました。しばらくしてスタッフ達が到着すると、ふたりは抵抗することなく嬉しそうに車に乗り込んで、車の中でピッタリと寄り添いました。

「後部座席にふたりを乗せると、ふたりはすぐに一緒に丸くなって眠り始めました。」

出典:Jackson County Animal Shelter

保護施設までの道のりは順調で、ふたりはずっと幸せそうに休んでいました。その様子を見ていたスタッフ達はふたりを引き離すことができないと感じましたが、保護施設には決まり事がありました。

「郡が管理している施設では犬専用の部屋と猫専用の部屋が別れていて、犬と猫は別々の場所で過ごさなければなりません。でもふたりはどうしてもお互いのそばから離れようとしませんでした。ちょうどその時、複数の猫を収容することができる広いスペースを空けることができたため、私達は特別にふたりをその部屋で世話することに決めました。」

保護施設に着いた後もサッシーとシャドーはお互いのそばから離れずに、一緒の時間を過ごしながら徐々に新しい環境に慣れていきました。

「サッシーがいるところには必ずシャドーがいます。ふたりは毎日寄り添い合っていて、私達が部屋に入ると、いつも幸せそうな光景が目に飛び込んできます。」

出典:Jackson County Animal Shelter

そんなふたりの強い絆を目にした全てのスタッフが、ふたりを一緒に引き取ってくれる里親さんを見つける必要があると感じました。「これまでどんな困難なことがあっても、ふたりは一緒に乗り越えてきました。だからこれからもふたりが一緒に居続ける必要があることを私達は知っていました。」

スタッフ達はふたりの生涯の家を見つけるために全力を尽くしました。そしてついに保護から1ヶ月後に、ふたりの願いを叶えることができたのです。「ふたりはこれまでの絆を保ち続けることのできる家を見つけました。ふたりは今も一緒に過ごす時間を楽しんでいて、この先ずっとお腹を空かせる心配もありません。」

リディアさんはサッシーとシャドーの新しい家族からいつも近況報告を受け取っていて、親友のふたりが今も変わらずそばにいる様子に心が温められています。ふたりの住む環境は大きく変わりましたが、お互いへの愛情は全く変わっていないのです。

ふたりの世話をしていたスタッフ達は、ふたりの寄り添う姿が見られなくなったことを寂しく思っていますが、同時にふたりがまさに必要としていた場所に辿り着けたことに大きな喜びを感じているそうです。

「ふたりは家族からたくさんの愛情を受け取っています。ふたりはいつも幸せそうで、毎日の暮らしを心から楽しんでいます」とリディアさんが嬉しそうに話してくれました。
出典:Jackson County Animal Shelter/thedodo

This post was published on 2025/07/10