ある日、ジャスミン・フェルダーさんが庭の木の上から聞こえてくる猫の声に気づきました。ジャスミンさんは既に4匹の猫と暮らしていましたが、助けを求める猫を家族に迎えることを躊躇しませんでした。
「私はいつも猫との出会いに運命を感じていて、困っている猫を見るたびに保護してきました。現在、家にいる全ての猫が私の家を訪ねてきた猫です」とジャスミンさんが言いました。
猫が木の上でどのくらいの時間を過ごしていたかは分かりませんが、猫はジャスミンさんの姿を見つけると明らかに嬉しそうな反応を返しました。「猫は木の高いところまで登っていて、私が近づいて行くと嬉しそうにしていました。私が猫を家の中に連れて行くと、とっても満足そうな姿を見せてくれました。」
ジャスミンさんは保護した猫に『バディー』と名付けました。
バディーは安全な家の中で暮らせることに感謝していましたが、先住猫達と一緒に眠ったり遊んだりすることはありませんでした。バディーは友達を作るよりも、ひとりでいることを好んだのです。ジャスミンさんはそんなバディーの姿を見て、いつか相性の良い猫が現れるまで、バディーはずっと一匹狼のままだろうと感じていました。
それから6ヶ月後、5週齢の灰色の子猫が近所の家の下に取り残されていることをジャスミンさんは知りました。可哀想に思ったジャスミンさんは、子猫に『ハンナ』と名付けて家族に迎えることに決めました。
ハンナとバディーはあらゆる面で正反対でした。バディーはまじめで引っ込み思案でしたが、ハンナは甘えん坊で社交的な性格でした。「ハンナはとても遊ぶのが好きで、誰かと寄り添って眠るのが大好きです。彼女は先住犬ともすぐに仲良くなって、いつも一緒に楽しそうに走り回っています。」
そんな正反対のふたりでしたが、初めて会った瞬間に素敵なことが起こりました。今までずっと同居猫達と距離を置いていたバディーが、ハンナにだけは興味を示したのです。
「最初にハンナを連れて帰った時、バディーはすぐに彼女を見に来ました。彼はいつも控えめで内気でしたが、彼女と出会った瞬間から、彼の性格は大きく変わり始めました。」
それから数ヶ月が経ちましたが、バディーとハンナが別々に行動することは滅多にありません。ジャスミンさんはふたりがキッチンカウンターで寄り添っている姿をいつも目にするそうです。
「彼らはお互いの手入れをしながら愛情を注ぐだけでなく、お互いを抱きしめながら、いたわり合っています。私の友人や家族が家に来ると、彼らの愛情の深さに誰もが驚きます。彼らはお互いのことが本当に好きで、一日のほとんどの時間を寄り添いながら過ごしています。」
ハンナの存在はバディーの中で最も大切なものになっているのです。
「バディーは自分がご飯を食べる前に、必ずハンナにご飯を食べさせます。オモチャで遊ぶ時も先にハンナに遊ばせます。彼らは時々どちらが早く階段を登れるかを競争していますが、その時もバディーはハンナに勝たせてあげているようです。」
ハンナとの出会いのおかげでバディーの心の壁は完全に崩れ、他の猫達とも接するようになりました。現在、家に暮らす6匹の猫達は完全に1つの大きな家族になっています。猫達はお互いのことをいつも気に掛けていて、ひとりで眠る猫はいないそうです。
ジャスミンさんにとってバディーとハンナが開花していく様子を見られたことは、とても大きな喜びでした。「彼らは一緒に絆を築いていきました。ハンナがバディーの幸せを引き出していく姿は、私の心を完全に溶かしました」とジャスミンさんが嬉しそうに話してくれました。
出典:Jazmin Felder/thedodo
This post was published on 2024/11/15