ある日、雨が降り注ぐ冷たい路上で、生まれたばかりの幼い子猫が見つかりました。子猫は地面に横たわったまま全く動きませんでした。
雨水で全身が濡れていた子猫は、お腹にヘソの緒がついたままの状態でした。そんな子猫を見つけた女性は「かわいそうに…、せめて土に埋めてあげよう」と思い、子猫のそばへと近づいていきました。すると子猫の心臓が微かに動いていることに気付いたのです。
「このままでは死んでしまう」と思った女性は、持っていた紙袋で子猫を包んで動物病院へと急ぎました。
そして獣医さんに診てもらった子猫は、何とか一命を取り留めることができたのです。
女性は子猫に『アイリス』と名付けて、家族に迎えることに決めました。
女性は帰宅するとすぐに幼いアイリスが寒さで震えないように、暖かい毛布で包んであげました。そして哺乳瓶でミルクをあげると、アイリスは一生懸命に飲み始めたのです。
その日から女性と家族はつきっきりで看病を続け、アイリスは日に日に元気を取り戻していきました。
美味しいミルクに幸せを感じたアイリスは、昼寝の時も哺乳瓶を離そうとしませんでした。そんな食いしん坊なアイリスのお腹を撫でてあげると、いつも嬉しそうな表情を見せてくれました。
その後、家族の24時間体制の看病のおかげで、アイリスはすっかり元気を取り戻すことができました。そしてついにアイリスの目が少しずつ開き始めたのです。
あの時、もし女性が横たわっていたアイリスに近づいていなければ、今頃アイリスはこの世にはいなかったことでしょう。女性の優しい気持ちが生まれたばかりのアイリスの命を救ったのです。
きっとアイリスはこれから先もずっと、命を救ってくれた女性や家族の元にたくさんの幸せを運び続けることでしょう。
出典:Klaan/lovemeow
This post was published on 2024/08/19