10年以上も野良猫として生き抜いてきた老猫。人間との暮らしの中で温かい愛情を感じると、閉ざしていた心に大きな変化が

ある日、野良猫の保護活動をしているリンジーさんが、全身が汚れていて毛がボサボサになっている猫に出会いました。

「その猫は野良猫のコロニーで生活していて、非常に用心深い性格でした。そのため捕獲器を設置しても、捕まえることができませんでした」とリンジーさんが言いました。

そんなある日のこと、猫は病気を患ってしまい、みるみるうちに衰弱していきました。その姿を見たリンジーさんは、一刻も早く猫を保護しなければと強く思いました。

「私達がようやく猫を捕まえた時、猫は自ら捕獲器の中に入ってきました。もしかすると猫は私達に助けを求めてきたのかもしれません。」

リンジーさんは猫を動物病院へと連れて行き、疥癬(かいせん。ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症)と耳の感染症の治療をしてもらいました。

「猫はFIV(猫免疫不全ウイルス感染症)の検査で陽性反応が出ました。獣医さんにはその時、猫の命を諦めた方がよいと言われましたが、私は猫の目にまだ生きたいという強い意志を感じました。」

リンジーさんは猫に『ミスター・ベルヴェデール』と名付けました。そしてベルヴェデールが再び元気を取り戻すことができるかを確認するために、自宅へと連れて帰ったのです。

それから数週間の間、ベルヴェデールは疥癬と感染症の治療を受け、虫歯になっている歯を抜きました。するとベルヴェデールは徐々に回復し始め、リンジーさんに心を開き始めたのです。

「ベルヴェデールは私のことを信頼してくれるようになりました。彼は私が治療をしていることに気づいているようでした。」

リンジーさんは木製のヘラでベルヴェデールを撫でて、少しずつ人間に慣れさせようとしました。「私はヘラを使ってベルヴェデールの手を軽く撫でました。どうやら彼はそれがとても気に入ったようで、自分の頭をこちらに近づけてきました。そして私が頭を撫でると、幸せそうな姿を見せてくれました。」

「私は自宅でベルヴェデールを数週間だけ世話しようと考えていましたが、いつの間にか2ヶ月が経っていました。私は彼が家猫になれるかを確認するために、彼を部屋の中に入れて様子を見ることにしました。そして彼はすぐに家の中での生活に順応しました。」

「ベルヴェデールはまだ特定のものを怖がることがありますが、背中を撫でさせてくれるようになりました。彼は今の生活が気に入っていて、再び野外での生活には戻りたくないことが分かりました。」

ベルヴェデールは身体中に傷跡があり、長い野良猫生活で多くの戦いを経験してきたことが分かりました。またベルヴェデールはひどい関節炎も患っていました。

そんな状態だったにもかかわらず、ベルヴェデールは今まで生き抜いてきました。そして保護から3ヶ月が経った時、ベルヴェデールはリンジーさんの膝の上に座り始め、幸せそうに喉を鳴らし始めたのです。

「ベルヴェデールはとても愛情豊かで、お茶目な性格で、家の中で暮らせることに喜びを感じています。彼は随分と年齢を重ねていて、獣医さんの話では10〜12歳くらいだそうです。」

そして保護から4ヶ月後、ベルヴェデールは里親さんの家に行く準備を整えました。しかしベルヴェデールは病気などのため、特別な里親さんと家を必要としていました。

そんな中、動物病院で働くジェンナ・デ・クリストファーロさんがベルヴェデールに恋をしました。

ジェンナさんと彼女の夫は、老猫を救い出すことに熱心な人達でした。ジェンナさんはInstagramでベルヴェデールを見つけるとすぐにリンジーさんに連絡をしました。その連絡を受け取ったリンジーさんは、ベルヴェデールに最高の家族が見つかったことが嬉しくて、飛び上がって喜んだそうです。

そして、ベルヴェデールは1,000km以上離れた生涯の家へと飛行機で移動しました。

ベルヴェデールに初めて会ったジェンナさんは、ベルヴェデールの身体のいたるところに戦いの傷跡があることを確認しました。でもベルヴェデールの目は何も恐れておらず、人間への信頼と愛情を感じることができました。ベルヴェデールは新しい家にもすぐに慣れて、さっそくジェンナさんのブラッシングを楽しみ始めたそうです。

「ベルヴェデールは遊ぶことが大好きで、何時間もオモチャで遊ぶことがあります。彼は今までにあまりオモチャを見たことがなかったようで、いつも興奮気味に遊んでいます」とジェンナさんが言いました。

「ベルヴェデールが喜んでいる時は声を震わせながら鳴いてきます。私は彼の目を見ると、いつも彼の中にある強い意志を感じます。」

「路上から救い出された時のベルヴェデールは、これから起こることに不安を感じていました。でも今の彼は新しい人生をスタートさせていて、家猫としての生活を心から楽しんでいます。」

最初はとても野性的だったベルヴェデールですが、保護から2ヶ月で人間と一緒に暮らすことに喜びと幸せを感じるようになりました。ベルヴェデールは衰弱した状態で保護されましたが、その強い意志で自分の人生との戦いに勝つことができたのです。

「ベルヴェデールはこれまでに出会ったどの動物よりもユニークな性格です。そんな彼は私の人生を永遠に変えました。彼は今日も愛情と信頼、そして強さを見せてくれています。」

そしてジェンナさんは「もうベルヴェデールのいない人生は考えられない」と幸せそうに話してくれました。

こうして10年以上も野外で生き抜いてきたベルヴェデールは、リンジーさんとの出会いで大きく変わりました。そして、新しい家で最高の人生を歩み始めたベルヴェデールは、これからもジェンナさんと共に幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
出典:tomcatbelvederelovemeow

This post was published on 2024/01/25