今から2ヶ月ほど前のこと、保護施設『オッド・キャット・サンクチュアリ』に助けが必要なシッポの無い小さな子猫が運ばれてきました。
『クラリス』と名付けられた子猫は先天性の障がいを抱えていて、生まれた時から後ろ足を使って歩くことができませんでした。
「クラリスはマンクス症候群と呼ばれる状態で生まれ、後ろ足が変形していて、4本足で歩くことができませんでした」と保護施設のスタッフが言いました。
クラリスは小さな身体で障がいを抱えていたにもかかわらず、他の猫のように動き回れるようになりたいと強く思っていました。クラリスは自分の倍以上の大きさのオモチャと格闘することもあり、足の障がいがクラリスの行動を止めることはありませんでした。
そんな強い意志を持ったクラリスのことを養育主さんはずっとそばでサポートしてきました。「私はクラリスの足を動かせるようにするために、水治療法と理学療法を毎日続けました。」
するとクラリスの後ろ足の状態が、ゆっくりと、でも確実に改善していきました。クラリスは時間が経つにつれて後ろ足を使えるようになっていき、オモチャをキックできるほどの力を身につけました。
そしてある時クラリスは、力を振り絞って4本足で立って歩こうとし始めました。
クラリスはつまずくたびに立ち上がって、何度も前に進もうとしました。するとクラリスは徐々に足でバランスをとる方法を理解していき、少しずつ足を前に出せるようになっていったのです。そんなクラリスの一歩一歩が、前進し続けるための原動力になりました。
「クラリスは現在、後ろ足が使えるようになりました。最近の彼女は嬉しそうに走り回ったり飛び跳ねたりしています。」
クラリスの足は安定し、日に日に力強さを増していきました。クラリスはいつも身体の大きな先住猫を一生懸命に追いかけて、楽しそうにはしゃぎ回っているそうです。そしてエネルギーが切れると猫の友達と一緒に横になって、まったりとした時間を過ごし始めるのです。
「クラリスはオモチャで遊ぶのが大好きで、スロープを使ってキャットツリーの低い場所まで登ることができます。」
クラリスは保護子猫達の中で一番小さいですが、身体の中には誰にも負けない強い意志を持っています。生後14週目を迎えたクラリスはまだ900gにも達しておらず、大人になっても小さいままかもしれませんが、いつも全力で前進し続けているのです。
そんな頑張り屋さんのクラリスですが、養育主さんの家の先住犬とも仲良くなりました。クラリスは自分よりも何倍も大きな先住犬にも臆することなく、楽しそうに一緒に走り回ったり、犬用のベッドで一緒に昼寝をしたりしているそうです。
クラリスは1日に数回のトイレの介助が必要ですが、いつも生き生きとしていて、自分が他の猫と違っているとは思っていません。「クラリスはトイレのルーティンを持っていて、少しのサポートでトイレを使うことができます。」
クラリスはとても社交的な性格で、人間や犬や猫と一緒に過ごす時間に大きな喜びを感じているそうです。
「クラリスは小さくて愛らしく、ウサギのように飛び跳ねることができます。きっと彼女を迎える家族の元には、たくさんの幸せがやって来ることでしょう」と保護施設のスタッフが話してくれました。
こうして歩くことができなかったクラリスは、優しい養育主さんのおかげで目覚ましい変化を遂げました。これからもクラリスはたくさんの愛情を感じながら、一歩一歩前進し続けることでしょう。
出典:theoddcatsanctuary/lovemeow
This post was published on 2023/09/02