母猫と離ればなれになっていたところを保護された子猫。家の中で暮らせることに興奮し、みんなを『監督』し始める!

ある日、カナダのモントリオールの住宅地で、路上を彷徨い歩く迷子の子猫が見つかりました。子猫はまだ5週齢で、そばには母親や兄弟の姿はありませんでした。子猫を見つけた女性はすぐに、子猫が非常にお腹を空かせていることに気づきました。

女性は子猫を置き去りにすることができなかったため、家に連れて帰って、子猫の世話ができる人を探し始めました。そして地元で保護活動をしているナディアさんが子猫のことを知ると、子猫を助けるためにすぐに行動を起こしました。

ナディアさんは子猫を迎えに行くと、地元の保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』へと連れて行きました。「私達は子猫に『ナンナ』と名づけました。彼女はとても小さく、体重は僅か450gほどでした」と保護施設のセリーヌ・クロムさんが言いました。

ナンナは低体重で、胃に問題を抱えていました。「ナンナは母親のいない野外での生活で非常に弱っていました。私達はナンナが生きていてくれたことをとても嬉しく思っています。」

ナンナがお腹を満たしてエネルギーを回復させると、とってもフレンドリーな元々の性格が現れ始め、いつも自信たっぷりに過ごすようになりました。ナンナは獣医さんにも恐れることなく、診療中も大きな音で喉を鳴らし続けていました。

ナンナはしばらく保護施設で育てられた後、養育主さんの元で過ごし始めました。養育主さんはナンナを健康な状態に戻し、離乳を助けました。

そしてナンナが先住猫や先住犬と初めて会うと、とっても嬉しくて喜びを爆発させました。ナンナは相手のことはおかまいなしに、ちょっと強引に彼らの妹になって、いつも一緒に過ごすようになったのです。

ナンナは積極的に匂いを嗅ぎに行き、彼らの後を追いかけて、遊んだり抱きしめたりしました。もちろんナンナは絶対に、彼らに「ノー」とは言わせませんでした。

ナンナは自分の何倍もある先住猫に向かって行き、レスリングなどで対等に渡り合いました。

出典:Rescuechatonsmontreal

ナンナはお尻を小刻みに揺らして奇襲を仕掛け、彼らを何度も驚かせました。もちろんこの家で暮らす先住犬も、エネルギーの塊になったナンナからは逃れることはできませんでした。

「ナンナはいつも彼らのところに向かって行きました。ナンナは常に彼らが何をしているのかを知りたがっていて、何か言いたいことがある時は躊躇することなく鳴き始めました。」

「ナンナは先住猫の行動のマネをして、ひとりでご飯が食べられるようになりました。ナンナはこの家で一番小さな身体をしていますが、最も元気で積極的な王女様です。」

ナンナは先住猫や先住犬にアプローチするだけでなく、人間を『監督』することにも非常に興味を持っていました。

ナンナはいつも離れたところから養育主さんの行動を観察し始め、ゆっくりと忍び寄ってきます。そして、養育主さんに気づかれることなく目の前までやって来て、養育主さんのやっていることを興味津々で調べ始めるのです。

そんな忍者のようなナンナの姿に、いつも養育主さんは一瞬で笑顔になるそうです。

ナンナがそばにいる時はプライバシーは全く存在しません。ナンナは家の中で起こっている全てのことを知りたがっていて、気になるものを見つけると、どこにでも姿を現わすのです。

またナンナは養育主さんがパソコンを操作していると、興味深そうに近づいてきて、『猫の手』を貸してくれることもあるそうです。

ナンナは生まれて間もなく母親と離ればなれになり、独りぼっちになってしまいましたが、優しい人達のおかげで安全な家の中で暮らし始めることができました。ナンナは家猫生活をとても楽しんでいて、いつも愛情を注いでくれる人達がいることに大きな喜びを感じているのです。

ナンナは毎日好奇心の赴くままに活発に動き回っていて、先住猫や先住犬と過ごせることにいつも興奮しています。あと数週間でナンナは生涯の家に旅立つ準備を整えますが、きっとナンナは新しい家でもすぐに王女様になって、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:Rescuechatonsmontreallovemeow

This post was published on 2022/08/06