約1ヶ月前、保護施設『ナッシュビル・キャット・レスキュー』に、助けを必要としている妊娠中の猫についての連絡が入りました。猫は元々、田舎の町にある小さな保護施設に運ばれてきたのですが、そこには子猫達を養育する環境が整っていませんでした。
「猫はとても友好的で、室内生活を受け入れる準備ができていました」とナッシュビル・キャット・レスキューで養育ボランティアをしているベッカさんと夫のネイサンさんが言いました。
その後、夫婦の家に運ばれてきた猫は、そこで『ファーン』と名づけられました。ファーンは居心地の良い養育部屋に安心して、すぐに落ち着きを取り戻しました。
そして2週間後、ファーンは元気な3匹の子猫を出産し、すぐに子育てを始めました。ファーンはとても子猫達のことを大切にしていて、ご飯とトイレ以外の時間は常に子猫達と一緒に過ごしていました。
それから10日後、夫婦は母親の愛情を必要としている茶トラの子猫についての緊急の連絡を受けました。「子猫は実の母親から拒絶されてしまったため、生後数時間で私達のところにやって来ました。子猫の身体をとても冷たくなっていて、大きな声で鳴いていました。」
「私達はファーンが子猫を受け入れてくれることを期待して、3兄弟のところに子猫を慎重に置きました。」
するとすぐにファーンが子猫の匂いを嗅ぎ始めました。最初は少しだけ不安そうな顔をしたファーンでしたが、決して子猫を遠ざけたりすることはありませんでした。そして、子猫が3兄弟の間にピッタリとはまり込むと、ファーンは子猫の全身を毛づくろいし始めたのです。
『ピープ』と名づけられた子猫はすぐに3兄弟の妹のような存在になり、ファーンがピープのことを完全に受け入れるまでにはそれほど時間はかかりませんでした。ファーンはピープにミルクを飲ませるようになり、そのおかげでピープは一晩の間に19gも体重を増やすことができました。
その後も兄弟と一緒に育てられたピープは、すくすくと成長を続け、足腰も強くなっていきました。ピープはキャットツリーに登れるようになり、オモチャで遊ぶこともできるようになったのです。
ピープはいつも兄弟の後ろをついて歩き、一生懸命に追いつこうとしていました。
「ピープは兄弟のことが大好きで、兄弟に追いつくために急速に成長していきました。彼女は目を開け、歩き始め、離乳食も食べられるようになりました。さらに彼女は兄弟と一緒にレスリングをして、走り方も学びました。彼女は自分が兄弟と違うとは全く思っていません。」
兄弟が動物病院から帰って来た時も、ピープはすぐに兄弟に駆け寄って温かい挨拶をしました。「ピープはさっそく兄弟をキャットツリーに誘って、みんなで一緒に遊び始めました。私達はとっても甘い親子の姿に、いつも心が温められています。」
子猫達が元気いっぱいに遊び回っている間、ファーンは夫婦と一緒の時間を楽しみ、温かい膝の上で幸せそうに過ごすようになりました。
「ファーンはとても愛情深く、素晴らしいお母さんです。彼女は生後数時間のピープを受け入れ、幼い命を救いました。彼女は子猫達の成長と共に様々なことに興味を持つようになり、時々養育部屋から出ようとしていることもあります。」
「ファーンは人間のことが大好きで、一日に何度も私達の膝の上で丸くなりながら、愛らしい姿をたくさん見せてくれています」と夫婦が嬉しそうに話してくれました。
こうして夫婦の家で3匹の子猫達を出産したファーンは、生まれたばかりのピープを受け入れて、たくさんの愛情を注いできました。これからもファーンは安全な家の中で過ごしながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:fosterkittens_tn/lovemeow
This post was published on 2022/05/15