安全な場所を求めて、家を一軒一軒訪ね歩いていた子猫。優しい人達に迎えられると、たくさんのありがとうを伝えてきた

ある日、ロサンゼルスの保護団体『アレー・キャット・レスキュー』が、痩せ細った生後3ヶ月の子猫を路上から救い出しました。

子猫はとてもお腹を空かせていて、会う人全てに話し掛けていました。「子猫は家々を彷徨い歩いて、中に入れてとお願いし続けていましたが、誰も迎えてくれる人は現れませんでした。子猫はパンなどを少しずつもらいながら、何とか命をつないでいました」とスタッフのデジレーさんが言いました。

デジレーさんが子猫のことを知ったのは、TNR活動(野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動)の最中に、近くの住人から話を聞いた時でした。

「近くに住む住人が家を探していた子猫のことを私達に伝えてきました。私達はその後、ある家の玄関先で子猫の姿を見つけました。子猫はとても汚れていて、ノミに覆われ、上気道感染症を患っていました。でも子猫はそんな状態にも関わらず、勢い良く喉を鳴らして、甘えてきました。」

子猫は長い間大きな声で鳴き続けていたため、声がかすれていました。デジレーさん達はすぐに子猫を保護すると、育ててくれる養育主さんを探し出しました。

その日、ずっとひとりで路上を彷徨い歩いていた子猫は、ついに自分が望んでいたものを見つけることができました。それは安全な家と美味しいご飯、そして温かく抱きしめてくれる人達との出会いでした。

デジレーさん達は子猫に『ピスタチオ』と名づけて、養育主さんの家に連れて行きました。養育主さんがピスタチオをタオルで包むと、すぐにタオルの色が変わったそうです。

「ピスタチオはとても汚れていて、声を出し過ぎたためにしゃがれ声になっていました。でも彼女は人間のことが大好きで、保護された日から喉を鳴らしていました。彼女は家の中に入れてもらえたことにとても感謝しているようでした。」

ピスタチオは養育主さんの家でお風呂に入り、たくさんのご飯と安全な昼寝場所を手に入れました。

薬による治療と暖かいベッド、美味しいご飯、そしてたくさんの愛情を注がれたピスタチオは、保護されてから1週間で大きく変わりました。ピスタチオの全身にエネルギーが溢れ、元気いっぱいに遊び回れるようになったのです。

デジレーさんはそんなピスタチオのために、何匹かの保護子猫を紹介しました。

ピスタチオは最初、子猫の『バタービーン』に出会いました。ピスタチオは一瞬でバタービーンのことを受け入れて、まるでお姉さんのように毛づくろいを始めたそうです。

ピスタチオは幼い子猫、特に困っている子猫に大きな愛情を持っていました。ピスタチオは保護子猫が家に来るたびにギュッと抱きしめて、優しく世話を始めるそうです。

その姿はまるでピスタチオが養育主さんにしてもらったことを、そのまま子猫達に返しているかのようでした。

「ピスタチオは子猫達を常に綺麗にして、温かい状態に保っています。彼女は全ての子猫が大好きで、いつもたくさんの愛情を注いでいます。」

ピスタチオに愛情を注がれた子猫達はみんな新しい家を見つけて、それぞれの里親さんの元へと旅立って行ったそうです。

その後、ピスタチオ自身も里子に出られる状態になり、すぐに新しい里親さんを見つけることができました。ピスタチオは現在、生涯の家で幸せな毎日を送っていて、優しい里親さんにたくさんの喜びを届け続けているそうです(*´ェ`*)
出典:aalleycatrescuelovemeow

This post was published on 2020/10/09