今から2年ほど前のこと、イタリアに住むデルフィーナさんと夫のオリビエさんは、『タコス』と言う名前の子犬を家族に迎えました。タコスは家の外に出るのが大好きで、一日の多くの時間を外で過ごしていました。
そんなある日のこと、デルフィーナさんがタコスと一緒に散歩に出かけると、停車中の車の下に子猫の姿を見つけました。子猫はタコスと目を合わせると、ゆっくりと車の下から出てきて、タコスの前まで歩いてきました。
子猫はとても内気な性格でしたが、どうしてもタコスと一緒に遊びたかったようで、タコスに顔を擦りつけて、シッポに抱きついてきました。
デルフィーナさんが子猫のことを周辺の住人に聞くと、子猫が近所の家のガレージでひとり暮らしをしていて、近くの人達がご飯の世話をしていることが分かりました。
「子猫がどこから来たのか、どうして母親や兄弟がいないのかは誰にも分かりませんでした」とデルフィーナさんは言いました。
デルフィーナさんは子猫にご飯とオヤツを何度も持ってきて、子猫の信頼を得ようと試みました。子猫はタコスに会えるのが嬉しかったようで、デルフィーナさんが来るたびに姿を現し、タコスと一緒に楽しそうに遊び始めたそうです。
その後もデルフィーナさんが世話を続けていると、子猫はデルフィーナさんの家の前でタコスが出てくるのを待つようになりました。
「私達が散歩に出かけるたびに、子猫はそこで待っていました。タコスも子猫のことがとても気に入っていて、いつも子猫と一緒に遊びたそうにしていました。」
ふたりが仲良く遊ぶ姿を見ながら、デルフィーナさんは子猫に安全な家が必要だと強く感じていました。そして激しい雨が降った日のこと、全身を雨水で濡らした子猫が家を訪ねて来た時、デルフィーナさんは子猫を保護する時が来たことを理解しました。
家の中に入った子猫は最初、慣れない環境を怖がって、隠れる場所を探し始めました。しかし、タコスが一緒にいることに気づくと、徐々に落ち着きを取り戻していき、最後には幸せそうに喉を鳴らし始めたのです。
「子猫は2日間ずっと喉のゴロゴロが止まりませんでした。」
「私はふたりが寄り添いながら眠っている姿を見て、ふたりを離ればなれにすることはできないと感じました。そのため私は子猫を正式に家族に迎えて、『テキーラ』と名づけました。」
ふたりはそれから一緒に大きくなって、一緒にたくさんの冒険をしました。テキーラはいつもタコスの後を追いかけて、タコスを視界から出そうとはしませんでした。
「ふたりはまるで兄弟のようにお互いのことを追いかけて、遊び回っています。ふたりはいつも寄り添い合っていて、色々なところで一緒にイタズラをしています。」
「タコスはとても社交的な性格で、誰とでもすぐに友達になります。一方のテキーラはとても勇敢ですが、ちょっと内気な性格です。」
少し性格の違うふたりですが、お互いのことを大切に想っていて、お互いになくてはならない存在なのです。
こうして独りぼっちだったテキーラの新しい人生は始まりました。デルフィーナさん達はこれまでずっとタコス以外のペットを家族に迎えようとは考えていませんでしたが、タコスの考えは少し違っていたようです(*´ェ`*)
これからもテキーラとタコスはお互いにピッタリと寄り添いながら、幸せいっぱいの毎日を過ごしていくことでしょう♪
出典:tnt_dog_and_cat/lovemeow
This post was published on 2020/05/11