ある日、独りぼっちで路上を彷徨い歩いていた子猫が保護されて、地元の保護施設に運ばれてきました。子猫を受け取った施設のスタッフ達はすぐに子猫に友達が必要なことに気づきました。
「保護された5週齢の子猫には兄弟がいなかったため、友達の存在が必要でした」と養育ボランティアのローレンさんが言いました。
ローレンさんの家には元保護猫の『コルベ』という名前のハチワレ猫が暮らしていました。コルベはいつもローレンさんが連れてくる迷子の子猫達を温かく迎え入れて、たくさんの愛情を注いでいました。
独りぼっちで保護された子猫は『ロイド』と名付けられました。ロイドは非常に野生的で、家猫になるためにはやらなければならないことがたくさんありました。「ロイドは他の猫や人間との接し方を知らず、力の加減も分かりませんでした。」
ロイドは社会化する必要があり、そのために他の猫や子猫達と一緒に過ごす必要がありました。そんなロイドにコルベは自ら近づいていき、一緒に遊びながら、噛みつくことを止めさせて、力の加減を教えてあげました。
「コルベは遊びを通して、ロイドにお互いの境界と適切な行動を教えました。そのおかげでロイドは随分と社会化することができました。」
ロイドは自然とコルベのマネをするようになり、コルベの後を追うようになりました。ロイドはコルベの行動を観察しながら、家猫として生きていくために大切なことを吸収していったのです。
またローレンさんもタオルでロイドを包み込み、何度もロイドをなだめました。「それは幼い子猫の社会性を養い、気持ちを落ち着かせるために非常に効果的な方法です。」
ローレンさんのおかげでリラックスできるようになったロイドは、人間の抱っこを楽しむようになりました。そんな中、ロイドと年齢の近い2匹の子猫『チェッカー』と『ストライプ』がローレンさんの家にやって来ました。
「ふたりは別の養育主さんの元で育てられていましたが、ロイドのために私の家にやって来ました。野生的な子猫を変えるためには、同年代の子猫達と接することがとても重要です。」
チェッカーとストライプはローレンさんの家に着くとすぐにロイドのことを受け入れました。一方のロイドも新しい兄弟との出会いに興奮を抑えきれないようでした。
その日以降、ロイドはお気に入りのライオンのぬいぐるみに寄り添う代わりに、新しい兄弟に寄り添って、喉を鳴らしながら眠りにつくようになりました。
少し前まで独りぼっちだったロイドはローレンさんの元で室内生活を始め、コルベと出会い、チェッカーとストライプと兄弟になって、信じられないほどの成長を遂げることができたのです。
「ロイドの乱暴だった部分は消えて、力の加減を覚え、毎日を元気いっぱいに過ごしています。ロイドは本当にいつも幸せそうで、みんなと一緒に楽しい時間を過ごしています」とローレンさんが嬉しそうに話してくれました。
ロイドは保護から1ヶ月の間に大きく開花し、その変化でみんなのことを驚かせたのです。
その後、十分に成長した3匹の子猫達は、無事に生涯の家を見つけることができました。子猫達はそれぞれの家でたくさんの愛情を注がれながら、幸せいっぱいの毎日を送っているそうです(*´ω`*)
出典:our_fostering_tails/lovemeow