ある日、保護団体『アリー・キャット・レスキュー』のスタッフ達は、安全な場所を必要としている母猫と5匹の子猫達の窮状を知り、ためらうことなく手を差し伸べました。
『スノーピー』と名付けられた母猫は、疲れ果てていて痩せ細っていたにもかかわらず、全ての力を子猫達に注いでいました。空腹で何も食べる物がない時でさえ、子猫達を出来る限り安全で温かい状態に保ち、ミルクを与え続けていました。
スノーピーと子猫達は明らかに誰かの助けを必要としていました。
保護された子猫達は養育主さんの家で徐々に元気を取り戻していって、よちよち歩きで身の回りを探索するようになりました。そんな子猫達が少しでも鳴くと、すぐにスノーピーが駆け寄って、たくさんの愛情を注ぎ始めました。
スノーピーは子育てに忙しかったため、ほとんど休む暇がありませんでした。
その後、養育主さんはスノーピーが乳腺炎を患っていることに気づきました。乳腺炎は痛みを伴い、授乳することが非常に困難になる病気です。それでもスノーピーは不快感に耐え、出来る限り子猫達の世話を続けました。
「野外で暮らしている猫の多くは何度も出産を繰り返すため、乳腺炎になる可能性が高くなります」と保護団体のスタッフが言いました。
スノーピーに医療ケアが必要だったため、スノーピーが回復するまでの間、養育主さんが子猫達にミルクを飲ませることになりました。「スノーピーはひどく痩せていました。私達は子猫達にミルクを飲ませ、抗生物質と高カロリーの食事でスノーピーを回復させていきました。」
スノーピーは回復中も子猫達の世話をすることにこだわって、いつも全ての子猫を愛情いっぱいに毛づくろいしていました。
そして、スノーピーが再び授乳できるようになると、子猫達は毎回お腹をふっくらとさせながら、寝床の外に探索に出かけるようになりました。この頃になるとスノーピーは完全に人間のことを信頼していて、安心しながら休息を取って、着実に体力を回復させていきました。
その後、子猫達が完全に離乳すると、スノーピーは自分のことに集中できるようになって、自分だけの時間を楽しむようになりました。
「幸いなことにスノーピーはこの先もずっと路上で避難場所を探したり、食べ物を探したりする必要がありません。彼女は食欲が旺盛で、全身の毛もツヤツヤになりました。」
「私達はこれからも保護活動や養育活動で動物達を安全に保ち、避妊去勢手術で不幸な連鎖を防ぐために、みんなで頑張っていきたいと思います。」
子育てを終えたスノーピーは全身がふっくらとして、以前の痩せ細っていた姿から大きく変わりました。
そして、スノーピーはついに生涯の家に引っ越しました。今のスノーピーはずっと憧れていた注目の的になっていて、幸せな毎日を送っているのです。
「スノーピーは美しい毛並みと愛らしい鳴き声で、新しい家族の元にたくさんの幸せを運び続けています」と保護団体のスタッフが嬉しそうに話してくれました。
またスノーピーが大切に育てた子猫達も、安全な家の中でたくさんの愛情に囲まれながら、すくすくと成長を続けているそうです。
This post was published on 2025/12/23