数週間前、イタリアンレストラン『ガンビルズ・パスタリア』のスタッフのサラさんが出勤すると、見知らぬお客さんがお店に入れてもらうのを待っている姿が見えました。それは1匹の茶トラの猫でした。
サラさんは猫が自分を怖がるかもしれないと思ったため、慎重に近づいていきました。しかし、驚いたことに猫は非常に社交的でした。
「猫はとってもフレンドリーでした」とレストランのオーナーのハンター・ストーン・ガンビルさんが言いました。
スタッフ達は愛らしい猫に『チート』と名付けました。
それから数日間、チートはレストランのパティオに居着いて、まるでお店のスタッフのように熱心にお客さんに挨拶をしていました。チートはお客さんに寄り添ったり、お客さんの隣で丸くなったりするのが好きでした。
「チートは注目を浴びるのが大好きで、どうやら自分もスタッフの一員だと思っているようです」とスタッフがお店のInstagramに書きました。
スタッフ全員がチートを常勤スタッフとして迎え入れたいと思っていたものの、チートに本当に必要なものは静かに過ごすことのできる生涯の家だと分かっていました。そこで地域のTNR活動(野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動)と保護猫の譲渡活動を行っているエミリー・シェントル・ゲイメルさんとテリー・ゲイメルさんに連絡を取りました。
「ハンターさんが玄関先でチートにご飯を食べさせているという投稿を見た時、レストランが繁華街に面していたため、チートの安全が心配になりました」とエミリーさんが言いました。
エミリーさんとテリーさんはチートをいくつかの迷子猫のページに投稿しましたが、結局チートを自分の猫だと言う人は現れませんでした。しかし、幸いなことにチートはすぐに里親さんを見つけることができました。
地元に住んでいたジョージさんとデレクさんがチートの話を耳にすると、チートこそが自分達にピッタリの猫だと確信しました。ふたりは愛猫の『カイ』のために、穏やかで年上の仲間を探していたのです。
「チートは私達の家に着いた瞬間からすごく落ち着いていました。彼はとても気配りができる猫です」とデレクさんが言いました。
ふたりが思った通り、チートとカイはすぐに仲良くなりました。さらにチートは新しい家に引っ越して以来、いつもジョージさん達に抱っこされながら幸せを感じているそうです。
「チートは私達の想像をはるかに超える存在です」とジョージさんが嬉しそうに話してくれました。
こうしてレストランの入り口に現れたチートは、優しい人達のおかげで素敵な家に辿り着くことができました。これからもチートは家族の愛情を全身で吸収しながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
This post was published on 2025/12/12