今年の初め、お腹を空かせた1匹の猫がご飯を求めて家の庭に迷い込んできました。猫のことを心配した家族はご飯を与え始めて、猫の安全を確認するためにカメラを設置しました。
猫は毎日戻って来ましたが、猫を引き取りに来る人は現れませんでした。家族は猫のお腹が大きくなっていることに気づき、妊娠しているのではないかと思いました。そこで家族は猫を保護することに決めて、家の中に入れる計画を立てました。
その後、家族が捕獲器を設置すると、数時間後に猫を保護することに成功しました。猫はこの瞬間に、路上での生活に終わりを告げたのです。
「猫はお腹が大きくなっていましたが、非常に痩せ細っていました。家族は猫に居心地の良い静かな部屋と、好きなだけ食べることのできるご飯を用意しました。それから僅か1週間後、猫は4匹の健康的な子猫達を出産しました」と保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』のスタッフが言いました。
『モルガン』と名付けられた猫は、最初は少し内気でしたが、家族の愛情で人間のことを信頼し始めました。
「モルガンは家族の優しさに心を開いて、子猫達を触ることを許し、体重を量らせてくれました。モルガンは栄養価の高い食事で力を取り戻し、全ての子猫達に十分なミルクを飲ませることができるようになりました。」
その後、子猫達が乳離れすると、保護施設は猫の親子全員を温かく迎え入れました。その中には元気いっぱいのサバトラ子猫の『バンシー』もいました。バンシーはすぐに養育主さんの家で出会った猫の『コスタ』のことが大好きになって、一日に何度も会いに行くようになりました。
コスタは以前飼い猫でしたが、尿路閉塞を発症したため保護施設に引き渡されました。保護施設のスタッフ達がコスタの窮状を知るとすぐに、必要な救命治療を受けられるように尽力しました。
多くの困難な状況を経験したにもかかわらず、コスタは太陽のように明るく、毎日力強く前進し、世話をしてくれる人達の愛情を余すことなく吸収していました。
またコスタは甘やかされるのが大好きで、まるで赤ちゃんのような性格をしていました。コスタは注目されたい一心で何にでも参加したがり、嬉しそうに人間の後をついて回りました。
その後、コスタの体が完全に回復すると、人生を共に過ごす仲間を強く望むようになりました。
ちょうどその時、コスタはバンシーに出会いました。コスタは元気いっぱいのバンシーに惹かれて、バンシーも優しいコスタに惹かれました。「バンシーは好奇心が旺盛で、いつも遊びたがっていました。」
ふたりは4歳近くも離れているにもかかわらず、まるで昔からの知り合いだったかのように一晩もかからずに仲良くなりました。
そして24時間も経たないうちに親友になって、一緒の時間を楽しみ始めたのです。
ふたりは互いに愛情深く、社交的で、おおらかな性格をしていました。ふたりは一緒に養育主さんの後をついて回ったり、じゃれ合いながら追いかけっこをしたり、ピッタリと寄り添いながら眠ったりしました。
コスタはお兄さん的な役割を担っていて、小さなバンシーの毛づくろいをしたり、温かい眼差しで見守ったりしています。バンシーはそんなバンシーの優しさに安心していて、一日に何度もコスタに寄り添いながらくつろいでいるのです。
バンシーの遊び好きの行動は、コスタの中にある子猫の部分を完全に呼び覚ましました。ふたりは毎日楽しそうに遊びながら、安全な家の中で充実した毎日を送っています。
こうして別々の道を歩んできたふたりは、養育主さんの家で強く結びつきました。バンシーはコスタのことをお兄さんのように慕っていて、コスタは尽きることのない愛情でバンシーのことを温かく包み込んでいるのです。
This post was published on 2025/10/03