地下鉄の駅の線路脇で生まれた茶トラ猫は、優しい人達のおかげで命をつなぐことができました。
線路脇で暮らしていた猫のことが気になっていた通勤客の女性は、自然と猫に食べ物を届けるようになって、猫の安全を守るために出来る限りのことをすることに決めました。そんなある日のこと、女性は猫の足に緊急の手当てが必要な傷があることに気づきました。女性はいくつかの保護団体に連絡をしましたが、なかなか助けを得ることはできませんでした。
女性は最終的に保護団体『リトル・ワンダラーズ・NYC』に連絡をして助けを求めました。
猫の窮状を知った保護団体のスタッフ達はすぐに行動を起こして、猫の救出に向かいました。そして、捕獲器を使って無事に猫を保護すると、地元の動物病院へと急ぎました。
猫の足には鋭利なものに引っかかってできたと思われる大きな傷があり、病院で1週間治療を受ける必要があることが分かりました。そんな状態だったにもかかわらず、猫は穏やかで優しい態度を崩さず、まるで自分がようやく安全な場所に来られたことを理解しているかのようでした。
『アムトラック』と名付けられた猫は、獣医チームの丁寧なケアによって回復し始め、毎日の包帯交換や投薬などよって順調に回復していきました。「幸いなことにアムトラックはとても人懐っこい猫でした」と保護団体のスタッフが言いました。
「アムトラックはほんの数日前まで、地下鉄の線路脇で命をつないでいました。でも今の彼はいつも静かに過ごしています。」
そんなアムトラックを養育ボランティアさんが自宅に迎え入れて、安心して療養が続けられる居心地の良い空間を用意しました。最初は少し恥ずかしがり屋だったアムトラックでしたが、すぐに好奇心旺盛で愛情深い性格を見せてくれるようになりました。家に来てから数日で心を開いたアムトラックは、自ら養育主さんの気を引くようになりました。
「アムトラックは毎日包帯を交換して、抗生物質を飲んで、たくさんの愛情を受け取りながら室内生活を楽しんでいます。」
最適なケアと栄養のある食事、さらにたっぷりの愛情によって、アムトラックは完全に元気を取り戻しました。そして、家の中を自由に動き回れるようになると、アムトラックは嬉しそうに家の隅々まで探索して、床に寝転がりながら満足そうに伸びをしたりするようになりました。
「アムトラックはリラックスして、たくさんのご飯を食べて、愛情をたっぷりと吸収しています。」
少し前まで地下鉄の線路脇で過ごしてきたアムトラックですが、今はもう何も心配しておらず、静かな家の中で心地よい時間を満喫しています。まだ時々これまでの習慣でビクッとしたり、後退りしたりすることもありますが、日に日に自信と落ち着きを増していっているそうです。
「アムトラックはまだ驚くと逃げ出しますが、すぐに戻ってきて頭のナデナデを要求してきます。」
アムトラックは家の中でたくさんの小さな冒険に出かけて、浴室のバスタブを玉座にしたりもしています。アムトラックはどこに行く時も幸せそうに足音を響かせながら、好奇心の赴くままに探索しているのです。
またアムトラックはオモチャのコレクションを大切にしていて、オモチャをしっかりと握りしめながら眠りに落ちていることもよくあるそうです。
「アムトラックは遊ぶことや人のそばにいることが大好きです。そして、食べ物に驚くほどの執着心を持っています。彼は愛情深くて素直で、いつも養育主さんに感謝の気持ちを伝えています。」
「これまでの苦難にもかかわらずアムトラックは愛情深く、優しい心を持ち続けています。彼の回復力は本当に驚くべきものです」と保護団体のスタッフが話してくれました。
こうして重度の怪我を乗り越えたアムトラックは、優しい人達のおかげで回復し、未来に向かって歩み始めました。地下鉄の線路脇の轟音の中で人生をスタートさせたアムトラックですが、今は柔らかい毛布や愛情深い人達との時間を楽しみながら、安全な家の中で幸せいっぱいの毎日を送っているのです。
出典：littlewanderersnyc／lovemeow
This post was published on 2025/07/06