ある日、洞窟探検から戻ってきたばかりのサムさんが、近所にある廃墟の地下室から聞こえてくる猫の声に気づきました。サムさんは調査のために、ためらうことなく真っ暗な地下室に下りていきました。
鳴き声を頼りに進んでいくと、小さな子猫が動いているのが見えました。サムさんが慎重に子猫に近づいていくと、助けを求める声が徐々に大きくなっていきました。「子猫はその場所で生まれ、母親が乳離れをさせようとしていたのだと思います。でも子猫はまだ小さ過ぎて、どうやって地下室から出れば良いのかが分からなかったようです」とサムさんの友人で、保護団体『ウィスカーズ・ア・ゴーゴー』で養育ボランティアをしているデリラさんが言いました。
生後僅か4週間の子猫は『ウマミ』と名付けられました。体重が450gだったウマミは、生き延びることを決意していました。
サムさんのおかげで無事に地下室から出ることができたウマミは、すぐに保護団体の施設に運ばれました。保護団体のスタッフ達がウマミを引き取ると、デリラさんが子猫を養育するために自宅に連れて帰りました。
ウマミはデリラさんの家に着いてすぐに新しい環境に馴染んで、デリラさんの腕に身を寄せながらたくさんの愛情を吸収し始めました。ウマミはあまりお喋りな子猫ではありませんでしたが、大きな個性が存在感を際立たせていました。
「ウマミはとっても面白くて魅力的で、お茶目でイタズラ好きの子猫です。」
保護から3日ほどで究極の膝好きの子猫になったウマミは、幸せそうに体をくねらせて、デリラさんの足に抱きつきながら大きな喜びを感じていました。「ウマミは音が出るオモチャが大好きで食欲が旺盛です。彼女は人間と一緒にいるのが好きで、いつも養育主さんのそばで過ごしています。」
デリラさんの適切なケアのおかげでウマミは日に日に成長していき、さらに活発になっていきました。
ウマミは部屋の中を駆け回って思う存分遊び回ると、最高に居心地の良い場所を探して、最終的にデリラさんのパーカーの中で落ち着きました。オモチャや広い場所で遊ぶことが大好きなウマミでしたが、安心できる人に寄り添った時の喜びにはかないませんでした。
ウマミは自信に満ち溢れていて、まるでこの家を所有しているかのように、好奇心の赴くままに闊歩していました。
家の中の様々な場所を探索したウマミは、この家に住んでいる他の動物達と触れ合う準備を整えました。ウマミは小さな体にもかかわらず、まるで自分がリーダーであるかのように堂々と歩き回って、どの部屋に行ってもウマミの存在感が溢れ出していました。
さらにウマミはソファーの上に登って、すぐにここが自分の玉座だと宣言しました!
今のウマミは自分が安全で愛されていることを知っていて、完全に個性を開花させています。またウマミはオモチャを追いかけたり、全力で格闘したりするのが大好きで、冒険中に目の前に現れた全てのものに立ち向かっているそうです。
ウマミは自分よりも随分と大きな犬も全く怖がらず、みんなと友達になろうとしています。「ウマミは先住犬の耳やシッポで遊ぶのが好きで、隔離期間を終えるとすぐに、自分よりもずっと大きな年上の先住猫にも飛びかかっていきました。」
「ウマミは私が今までに出会った中で一番可愛い子猫で、いつもエネルギー全開で遊び回っています」とデリラさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして廃墟の地下室から保護されたウマミは、安全な家の中で自信満々の女王様に成長しました。今のウマミはその尽きることのない好奇心とイタズラ心で、デリラさんや周りの人達のことを楽しませ続けているのです(*´ェ`*)
This post was published on 2025/06/17