ある寒い夜のこと、保護施設『イッティー・ビッティー・キティー・コミッティー』は猫の保護活動を行っているエバさんから、半分凍った猫を救出したというメッセージを受け取りました。
「エバさんは本当に助けが必要な時にしか連絡をしてきません。そのため猫の写真を見る前に、私達の助けが必要だということは分かっていました」と保護施設のドレラさんが言いました。
その後、施設に運ばれてきた猫は獣医さんのところに行って、全身を毛布で包んでもらいました。暖かい部屋と毛布に安心した猫でしたが、体力がほとんど残っていなかったため、目を開けることができませんでした。しかし、猫はそんな状態だったにもかかわらず、喉を大きく鳴らしてたくさんの愛情を求めました。
「私は猫の姿を見て、すぐに高齢の猫だと分かりました。彼は野良猫として長く暮らしてきたためか、とても痩せ細っていました。彼はかなりの体力を消耗していたため、血液検査の結果が出るまで、私と一緒にじっとしていました。」
その場にいた誰もが血液検査で最悪の結果を覚悟していました。しかし、検査結果に異常はなく、FIVも陰性だったため、その場にいた全員がほっと胸を撫で下ろしました。
ドレラさん達は猫を元気な状態に戻し、生涯の家を見つけることを決心しました。
『ファーゴ』と名付けられた猫は、暖かい施設にとても安心したようで、ゆっくりと眠り始めました。
ファーゴの救出から24時間後、ずっと閉じられていた目がついに開き始めました。また体力が随分と回復したファーゴは、物凄い勢いでご飯を食べ始めました。そしてスタッフ達に触れられると、いつも嬉しそうに喉を鳴らしました。
ファーゴがこれまでにどのような人生を歩んできたのかは誰にも分かりませんが、これからのファーゴが王様のような人生を歩むことをスタッフ全員が知っていました。
「ファーゴは養育主のエイミーさんの家で新しい人生を歩み始めました。彼は年齢を重ねた猫ですが、元気な姿を見せてくれています。ファーゴの歯は1本しか残っていないため、食事はいつもウェットフードですが、彼はそのご飯がとても気に入っているようです。」
その後、ファーゴを手放すことができなくなったエミリーさんは、ファーゴを家族の一員として迎えることに決めました。エミリーさんの家でずっと暮らすことになったファーゴは、とってもお喋りで甘えん坊な猫になったそうです。
「ファーゴにあとどれくらいの時間が残されているかは分かりませんが、彼と一緒に素敵な思い出をたくさん作っていこうと思います」とエイミーさんが話してくれました。
こうして半分凍った状態で見つかったファーゴは再び元気を取り戻し、温かい家族に迎えられました。毎日が幸せいっぱいのファーゴは、これからも大きな音で喉を鳴らしながら、穏やかな日々を送っていくことでしょう。
This post was published on 2024/12/11