ある家族が住んでいる家から立ち退かざるを得なくなり、飼っていた3匹の猫を世話することができなくなってしまいました。家族は猫達を引き取ってくれる人を探しましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。そのため助けを求めて動物の保護活動を行っているエミリーさんに連絡をしました。
「私が猫達の元に着いた時、3匹のうちの1匹が妊娠していることに気づきました。その猫はまだ1歳未満の若い猫でした。私は彼女に『リラ』と名付けました。彼女は最初からとても甘い性格でした」とエミリーさんが言いました。
リラ以外の2匹の猫は別の養育ボランティアさんの元で世話をされることになりました。そしてエミリーさんはリラと生まれてくる子猫達の世話をするために、家の中に子育てに最適な環境を整えました。
それから数日後にリラの陣痛が始まりましたが、まだ若いリラにとって出産は非常に困難でストレスの多いものになりました。そのためリラは最初に生まれた子猫の『トゥインクル』の世話を拒絶したのです。
トゥインクルはとても小さな身体で生まれ、非常に弱々しい状態でした。そのためエミリーさんはすぐにトゥインクルを安全な場所へと連れて行って、リラに代わって子育てを始めました。
その後、リラはさらに3匹の子猫達を出産しました。リラは先に生まれたトゥインクルよりも随分と身体の大きな3匹を受け入れて、毛づくろいをしたりミルクを飲ませたりし始めました。
一方、エミリーさんは未熟児のトゥインクルが大きく成長できるように、24時間体制で世話を続けました。「私はトゥインクルを保育器の中で育て始め、2時間おきにミルクを与え続けました。」
「トゥインクルは生まれた時の体重が僅か60gしかなく、後で生まれた兄弟の半分ほどの大きさしかありませんでした。」
またトゥインクルはいくつかの健康上の問題を抱えていて、獣医さんによる治療を必要としていました。トゥインクルはとても身体が弱い子猫でしたが、毎日前進し続けました。
トゥインクルは生後1週間で100gを超えて、生まれたばかりの子猫と同じくらいの大きさになりました。「トゥインクルはとても小さな身体で生まれたため、最初の頃は命を繋ぐことができるか分かりませんでした。でも彼女は少しずつ大きくなっていきました。彼女は本当に奇跡の子です。」
エミリーさんはトゥインクルが成長し、力強くなった時にリラに会わせようと考えていました。
「私は2時間ごとにトゥインクルに哺乳瓶でミルクを与えてきましたが、やはり母親と過ごすことが幼い子猫にとって一番大切なことです。そのため私は随分と成長したトゥインクルをリラに会わせてみました。するとリラはトゥインクルのことをすぐに受け入れました。」
リラはトゥインクルを含めた4匹の子猫達の世話を行い、全ての要求に応えようとしていました。リラはいつも子猫達が健康で丸いお腹をしていることを確認して、常に子猫達の全身を清潔に保ちました。
その後、子猫達が大きくなって寝床から出られるようになると、リラは子猫達が何かのトラブルに巻き込まれないように注意深く見守るようになりました。「リラはしっかりと子育てをしていて、いつも子猫達にたくさんの愛情を注ぎ続けています。」
4匹の中で2番目に小さい子猫の『ダブ』は、いつもトゥインクルと一緒に行動するようになって、ふたりは切っても切れない関係になりました。
さらに子猫達が離乳して部屋中で遊び回るようになると、リラは人間と一緒に過ごす時間を徐々に増やしていって、心の中の子猫の部分が表に出てきました。リラは子猫達が部屋の中を走り回っている間にエミリーさんのところにやって来て、寄り添いながら甘えるようになりました。
「リラは人間のことが大好きで、私と一緒にいる時はまるで赤ちゃんのように夢中になって甘えてきます。彼女は小さな身体の猫ですが、とてもお喋り好きで、いつも人間との会話を楽しんでいます。」
そして、子育てを終えたリラは新しい家に引っ越して、生涯の家族と共に静かな毎日を過ごし始めました。
またリラが育てた子猫達は、ふたりずつのペアになって里親さんを探すことになりました。強い絆で結ばれたダブとトゥインクルは、既に生涯の家が決まったそうです。
こうして突然家を失ってしまったリラは、エイミーさんの力を借りて子育てを終えて、新しい生活をスタートさせることができました。
リラはこれからも安全な家の中で幸せいっぱいに喉を鳴らしながら、迎えてくれた家族と一緒に穏やかな毎日を送っていくことでしょう。
出典:emiliexfosters/lovemeow
This post was published on 2024/11/29