猫の『プレシャス』は15歳の時に、保護施設『モリス・アニマル・レフュージュ』にやって来ました。
施設に入ったプレシャスは目が見えず、耳もほとんど聞こえない状態で、甲状腺機能亢進症(甲状腺ホルモンが大量に放出され、代謝・体温・血圧・心拍数・消化器機能などが乱れる病気)と心雑音がありました。しかし、プレシャスは身体の状態が悪いにもかかわらず、人間とのハグが大好きで、スタッフ達に抱っこされると幸せそうに喉を鳴らしました。
「プレシャスは特別な食事で甲状腺の問題を改善することができます。でも彼女に愛情を注いでくれる人はなかなか見つからないかもしれません。彼女が今一番望んでいるのは愛する家族です」と保護施設のスタッフが言いました。
プレシャスは毛づくろいがあまりできなくて、施設の中で寂しそうにしていることがよくありました。そんなプレシャスをスタッフがブラッシングしてあげると、とっても嬉しそうに身体を預けてくるそうです。
「プレシャスの姿を見ていると、彼女がどれだけ人間のことが好きかが伝わってきます。彼女は年齢を重ねていますが、まるで子猫のようです。」
プレシャスのような障がいのある老猫は、新しい家を見つけるのが非常に困難です。そのため他の保護猫達が新しい家を見つけていく中、プレシャスだけは引き取り手が決まりませんでした。プレシャスはいつか目の前に素敵な里親さんが現れるのをずっと待っていました。
そんな中、1人の女性が保護施設を訪れました。女性は施設の中を少し歩いた後、スタッフ達が予想もしていなかった特別な要求をしてきました。
「女性はこの施設の中で『一番引き取られる可能性の低い猫』を求めてきました。」
そんな女性の要求を聞いた全てのスタッフが、プレシャスのことを頭に思い浮かべました。そしてスタッフ達がプレシャスをケージから出すと、プレシャスの方から女性の腕にすり寄っていったのです。
「15歳の愛らしいプレシャスは目と耳に障がいがあり、甲状腺の機能低下と心雑音があります。でも彼女は今、生涯の家を持っています!」とスタッフが嬉しそうに話してくれました。
プレシャスはずっと望んでいた里親さんに抱きしめられて、最高の瞬間を迎えたのです。
こうしてプレシャスはついに新しい家へと旅立って行きました。これからは優しい里親さんにたくさん甘えながら、愛情に満ちた毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
出典:morrisanimalrefuge/lovemeow
This post was published on 2024/10/10