ある日、5匹の子猫達を出産した猫の『チャーチ』でしたが、出産の直後に身体に異変が起こりました。チャーチは子宮脱(子宮を支えている靱帯や筋肉が緩み、子宮が下がってくる病気)で苦しみ始めたのです。
子猫達は母親の愛情とケアを必要としていましたが、チャーチには入院が必要だったため、子猫達の世話をすることができませんでした。そこでチャーチの飼い主さんは地元の保護施設『MSPCAエンジェル』に助けを求めました。
「チャーチの飼い主さんは施設に来ることができなかったため、私達はすぐに生まれたばかりの子猫達を引き取りに向かいました。子猫達はミルクを飲むことができなかったため、とても弱々しくて、体重が不足していました」と保護施設のスタッフのアリッサ・クリーガーさんが言いました。
幸いなことに保護施設にはちょうど『ベティー』という名前の2歳の保護猫が里親さんを待っていました。ベティーはすぐに子猫達を受け入れて、子育てを始めました。
「ベティーは近くのアパートのそばで発見され、近所の住人が1ヶ月間世話をしていた猫でした。彼女には1ヶ月以上前に子猫がいたようで、まだ少しだけミルクが出ていました。」
初めて子猫達に会ったベティーはすぐに毛づくろいを始めて、子猫達を優しく包み込みました。そして、チャーチが回復するまでの2日間、子猫達の世話を続けたのです。
その後、チャーチの身体が回復すると、子猫達は再びお母さんの元に戻りました。しかし、残念なことにチャーチは、全ての子猫のお腹を満たすほどのミルクを作リ出すことができませんでした。そのためベティーはチャーチを助けるために、3匹の子猫の育児を続けました。
「ベティーもチャーチもひとりで5匹分のミルクを作ることはできませんでしたが、ふたり合わせて全ての子猫のお腹を満たすことができました。私達は子猫達が満足している姿を見て、とても安心しました。」
「今回のベティーように、授乳を引き継げる猫がいることはとても珍しいことです。多くの場合、人工哺乳によって子猫を育てることになります。私達はベティーが子猫達を温かく迎え入れて、自ら世話をしてくれたことにとても感謝しています」とアリッサさんが話してくれました。
その後、保護施設から2匹の子猫がチャーチの家に戻り、ベティーと残りの3匹は養育主さんの家に預けられました。今後、子猫達が10週齢を迎えたら、里親さん探しが始まるそうです。
そして、子育てを終えたベティーは再び施設へと戻ってきて、そこで里親さんを待つことになります。きっと愛情深いベティーの前には素敵な家族が現れることでしょう(*´ェ`*)
出典:mspcaangell/thedodo
This post was published on 2024/07/04