ある日、路上で妊娠中の野良猫が発見されて、地元の保護施設『ヒューマン・レスキュー・アライアンス』に運ばれてきました。猫はまだとても若く、生後約8ヶ月でした。
『シャウナ』と名付けられた猫はとても痩せ細っていて、出産時に合併症を引き起こしてしまいました。獣医さん達はすぐに帝王切開を行いましたが、生き残った子猫は1匹だけだったそうです。
唯一生き残った子猫の『シェーン』は、生まれた瞬間からお母さんを求めて大きな声で鳴き始めました。シェーンはその後、強い生命力と獣医さん達の看護で、何とか危険な時期を乗り越えることができました。
その後、シェーンと母親のシャウナは、養育ボランティアのスージーさんの家で育てられることになりました。シャウナはスージーさんが用意してくれた静かな部屋のおかげで、子育てに全ての力を注ぐことができました。
「シャウナはとても若かったため、ミルクをほとんど出すことができませんでした。そのため私は栄養を補うために、足りない分のミルクをシェーンに飲ませ始めました。シェーンはいつも勢いよくミルクを飲んで、お腹がいっぱいになるとすぐに眠りにつきました」とスージーさんが言いました。
ほとんどミルクを出すことのできないシャウナでしたが、少しでもたくさんのミルクを飲ませようと、いつもシェーンをお腹の方へと優しく呼び寄せていたそうです。
しばらく体調が優れなかったシャウナは、獣医さんの治療と処方された栄養補助剤のおかげで徐々に回復していきました。その間、スージーさんはシャウナとシェーンの両方の看護を行い、たくさんの愛情を注ぎ続けました。
スージーさんはいつも2〜3時間おきにシェーンにミルクを飲ませるのですが、ミルクの時間が終わるとすぐにシャウナがやって来て、シェーンの毛づくろいを始めるそうです。
「私がシェーンにミルクを飲ませ、シャウナが清潔に保ちます。私達はいつもチームになってシェーンの世話をしています。」
「親子はどちらも甘い性格で、喉を鳴らしながら寄り添うのが大好きです。時々シャウナが先に眠ってしまい、シェーンの話し声だけが聞こえてくることがあります。」
シェーンはあの日、自分が産まれたことを周りの人達に大きな声で伝えました。シェーンはその時からずっとお喋り好きの子猫です。「シェーンは寝ている時と食べている時以外は、いつも大きな声でお話しをしています。」
どうやらシェーンは優しいお母さんに伝えたいことがたくさんあるようです。
こうして保護の直後に出産を始めたシャウナは、優しい人達のおかげで大切な我が子に出会うことができました。きっとシャウナはこれからも命を救ってくれた人達に感謝しながら、愛するシェーンと共に幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:susiesfosters/lovemeow
This post was published on 2024/06/05