ある日、食べ物と避難場所を探していた3匹の猫達(1匹がメス猫で2匹がオス猫)が家の庭に姿を現しました。猫達は3匹とも目が見えませんでした。
住人家族は猫達が自力で生活していくことができるかが心配になって、猫達を家の中に招き入れてご飯と水を与えました。そして、猫達を健康な状態に戻すための計画を立てていると、メス猫が妊娠していることに気づいたのです。
家族は地元の保護施設『シティー・キティーズ・DC』に連絡をして、妊娠中の猫の世話を経験豊富な養育主さんに委ねることにしました。
その後、『レッド・ソニア』と名付けられた猫は、養育ボランティアのジェンさんとイエンさんの家で世話をされることになりました。二人はレッド・ソニアの出産に備えて、必要な設備を整えた快適な子猫部屋を用意しました。
それからしばらくすると、レッド・ソニアは全く陣痛がない状態から突然出産を始めて、子猫達の鳴き声を聞いたジェンさんが慌てて子猫部屋に向かいました。
レッド・ソニアはすぐに生まれてきた3匹の子猫達に愛情を注ぎ始めました。レッド・ソニアはその時からずっと子猫達を抱きしめて、一日に何度も授乳と毛づくろいを行いました。
レッド・ソニアの盲目は遺伝的なものだったため、ジェンさんは今回生まれてきた子猫達の中にも目が見えない子がいるだろうと考えました。「子猫達の目が見えるかどうかは2〜3週間経たないと分かりません。私達は障がいがあってもなくても、猫の親子全員が大好きです」とジェンさんが言いました。
レッド・ソニアと一緒に保護された盲目のオス猫のうちの1匹は、社会化のために多くのことを学ばなければならなかったため、盲目の猫の養育経験が豊富な養育主さんの家に行きました。また猫を保護した家族が残りの1匹を世話することに決めたため、保護施設のスタッフ達は家族を支援することを申し出ました。
一方のレッド・ソニアは子猫達の厳しい要求に応えるために、子育てに全ての力を注いでいます。そんなレッド・ソニアのおかげで『シーナ』『ドレッド・パイレーツ・ロバーツ』『ファルコー』と名付けられた3匹の子猫達は、毎日着実に成長しているそうです。
ドレッド・パイレーツ・ロバーツは最初の1時間をかろうじて生き延びた子猫で、兄弟よりも小さな身体をしていましたが、ようやく体重が兄弟に追いついてきました。またシーナは最初から3匹の中で一番大きな身体と大きな声を持っていました。
「シーナは子猫達のリーダー的な存在で、一番最初に目を開けたのも彼女でした。彼女は身の回りを探索して、自分の世界を広げる準備ができていますが、まだ自分の手足の動かし方を完全には理解していません。」
甘くて優しい茶トラのファルコーは、おそらくレッド・ソニアと同じ症状を抱えています。「ファルコーは正常な眼球を持っておらず、まぶたに膨らみがありません。彼は優しい心の持ち主で、いつも愛らしい姿で甘えてきます。」
レッド・ソニアはジェンさんが部屋に入ってくるたびに、寝床の中でジェンさんのことを迎えるのが好きです。レッド・ソニアはいつもジェンさんの愛情とナデナデを切望していて、ジェンさんが子猫達の体重を量ることも許しています。
「私はレッド・ソニアに自分のいる場所を伝えるために、いつも彼女に話しかけています。私は彼女の不意をつくことがないように、常に気をつけています。」
レッド・ソニアは子猫部屋の中を完全に把握していて、まるで目が見えているかのように部屋の中を自由に歩き回ることができます。そのためレッド・ソニアがご飯を食べたり、トイレを使ったり、休憩したい時は、全く戸惑うことなく寝床から出掛けていくそうです。
ジェンさんは毎日、レッド・ソニアが走り回ったり、オモチャで遊んだりする様子を子猫部屋のカメラを通して見守っています。レッド・ソニアは目が見えていないにもかかわらず、自分が思った通りに自由に行動しているそうです。
現在、4匹の猫の親子はジェンさんの家で元気に暮らしています。レッド・ソニアはもう路上を彷徨いながら食べ物を探したり、避難場所を探したりする必要はなく、子育てに全ての力を注ぎながら快適で暖かい毎日を送っているのです。
出典:pokeypotpie/lovemeow
This post was published on 2024/03/20