ある日、人間慣れしていない警戒心の強い3匹の子猫達が地元の保護施設に運ばれてきました。保護施設で養育ボランティアをしているジェニファーさんが子猫達の様子を確認すると、何度も「シャー!」と強く威嚇してきました。「子猫達はお腹に問題を抱えていて、社会化していませんでした」とジェニファーさんが言いました。
それから3週間後、ジェニファーさんが以前から自宅で養育していた子猫達が十分に成長したため、子猫達を保護施設に連れて行きました。すると3週間前に会った3匹の子猫達がまだ施設に残っていたのです。ジェニファーさんは家に余裕があったため、3匹の子猫達を社会化させるために家に連れて帰ることをスタッフ達に提案しました。
こうしてジェニファーさんの家で暮らし始めた3匹の子猫達でしたが、とても警戒していたため、ジェニファーさんはオモチャを使って子猫達の気を紛らわそうとしました。
子猫達は「シャー!」と威嚇してジェニファーさんから遠ざかりましたが、ジェニファーさんが子猫達を撫でると少しずつ変化し始め、徐々に警戒心を解いていきました。
『メロン』と名付けられたキジトラの子猫は、保護施設にいる間に随分と人間慣れしていたようで、一番最初にジェニファーさんの元に近づいてきました。さらにメロンは他の子猫達の目の前でゴロゴロと喉を鳴らすようになり、撫でられることが大好きになりました。
保護施設で一番声を荒げていた毛の長い茶トラ子猫の『マンゴー』も、ジェニファーさんのおかげで徐々に人間のことを受け入れていきました。そしてジェニファーさんに何度も撫でられているうちに、噛んだり叩いたりしなくなり、ジェニファーさんの手に寄りかかるようになりました。
子猫達の中で最も臆病だった『マンダリン』は、外に出て遊ぶことにとても消極的でした。マンダリンはいつも物陰に隠れようとしていましたが、オヤツの美味しそうな匂いには勝てなかったようで、最後は勇気を出してジェニファーさんのところに近づいてきました。
その後、ジェニファーさんの家で暮らしている先住猫の『ボディ』と『ベア』が、ベビーサークル越しに子猫達に会いました。ボディとベアは長年にわたって、ジェニファーさんが連れ帰ってくる保護子猫達の養育を手伝ってきました。
子猫達はすぐに先住猫達に魅了されて、ふたりの注意を引くために鳴き始めました。「子猫達はふたりの姿を見るとすぐに、今までとは明らかに違う声を出しました。」
子猫達はジェニファーさんと随分と仲良くなっていましたが、まだ突然の物音や動きを怖がっていました。そんな子猫達のことを先住猫達はまるで魔法のように安心させて、子猫達の好奇心を刺激しました。
そしてついに子猫達と先住猫達が直接対面すると、子猫達は大喜びしながらふたりの後を追いかけて、ふたりの注意を引くために競い合いました。
「子猫達は最初から私よりもボティとベアの方が好きでした。ふたりに温かく迎えられた子猫達は、すぐにふたりのシッポで遊ぶことが大好きになりました。」
キジトラのボディはいつも子猫達全員の要求を一気に叶えようとしていて、ベアの方はひとりずつ順番に寄り添ってあげているそうです。
「ボディとベアも子猫達にすぐに慣れました。ふたりは子猫達のエネルギーに全く動じることなく、子猫達に自信をつけさせ、社会化するための大きな助けになっています。」
子猫達はボディとベアと触れ合うことで、より勇敢になり、より自信を持ち、すくすくと成長を続けています。子猫達はジェニファーさんの家ですっかり別猫へと生まれ変わり、今週中にも里子に出るための準備を整え終わるそうです。
「マンダリンは膝の上が大好きで、メロンはいつも撫でられたいと思っています。マンゴーはとっても陽気でイタズラ好きです。子猫達はいつも元気いっぱいで、高いところによじ登ったり、追いかけっこをしたり、取っ組み合いをしたりしながら、毎日を幸せそうに過ごしています」とジェニファーさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして警戒心が強かった子猫達は、優しいジェニファーさんや先住猫達のおかげで甘えん坊な子猫へと生まれ変わりました。これからも子猫達はたくさんの愛情を受け取りながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:newkittensontheblock/lovemeow
This post was published on 2024/01/18