ある日、猫の『メイソン』が地元の保護施設『ロスト・ドッグ・アンド・キャット・レスキュー・ファウンデーション』に運ばれてきました。メイソンは身体中に戦いの傷跡があり、片耳は折れ曲がっていて、多くの健康上の問題を抱えていました。
養育ボランティアのジェンさんは、メイソンの外見が「荒れている」と聞かされていましたが、実態に会いに行くと、想像以上だったためショックを受けました。
「メイソンの両耳はボロボロになっていました。また顔の両側には大きな傷跡があり、上気道感染症がひどく、歯が折れていました。さらに毛は塊で抜け落ちる状態で、片方の足が腫れていました」とジェンさんが言いました。
そんな状態だったにもかかわらず、ジェンさんが撫でるために手を伸ばすと、メイソンはその手に向かって身を乗り出してきました。その様子からメイソンが生きたいと思っていて、誰かに愛して欲しいと思っていることは明らかでした。
ジェンさんはメイソンを自宅に連れて帰って、回復のためのケアを始めました。「メイソンが家に着いた時、彼は脂っぽくて、うっ血していて、体重が軽く、臆病でした。また私達が近づいてくる音を聞くとすぐに物陰に隠れて、安全が確認できるまで様子をうかがっていました。でも一度安全だと分かると途端に様子が変わって、嬉しそうにくっついてくるようになりました。」
メイソンはまだ回復中ですが、とっても優しい心の持ち主で、ただ愛されたいと思っています。メイソンは撫でられたり、ブラッシングされたり、話しかけられたりすることを常に望んでいるのです。
そのためジェンさんがソファに座るとすぐに駆け寄ってきて、寄り添いながら会話を始めるそうです。
「メイソンは撫でられることが最も素晴らしいことだと気づきました。今の彼はいつまでも撫でられていたいと思っています。」
「メイソンの姿は野生的でタフな男に見えるかもしれませんが、実際はとっても甘えん坊で、撫でられること以外に何も望んでいません。彼は優しくて愛情深い、年齢を重ねたテディベアです。」
適切なケアと美味しいご飯、そしてたくさんの愛情で、メイソンの健康状態は大きく改善しました。さらにメイソンの食欲は旺盛になり、自信がついて、快適な家の中で遊ぶようになりました。
その後、獣医さんの診察を受けると、メイソンの足のしこりが外側からの圧力によって押し潰された『圧潰(あっかい)』によるものだと分かりました。「獣医さん達はメイソンの足が何かに挟まれたのではないかと考えました。そして、その状況から何とか脱することができたのだろうと推測しました。」
メイソンは救出されるまで厳しい人生を送ってきましたが、これから先はたくさんの愛情と幸せに満ちたものになることでしょう。「メイソンは間違いなく私達が出会った中で最も優しい猫です。彼は厳しい世界で戦い続けてきて、ここまで辿り着くことができました。」
メイソンは保護から数週間の間に全身の毛が柔らかくなり、光沢が出てきました。また体重が増えて、たくさんのエネルギーを得ることができました。「現在、メイソンはいつもドアのそばで私達が部屋に入ってくるのを待っています。彼は保護された時からすっかり変わりました。」
メイソンは人間に寄り添うことが大好きで、お腹を撫でられると幸せそうに喉を鳴らし始めます。「私達はメイソンが一緒にいることに大きな喜びを感じています。私達は彼を最高の状態に戻して、彼にピッタリの生涯の家を見つけることを心に誓っています」とジェンさんが話してくれました。
こうして厳しい環境の中で生き抜いてきたメイソンは、優しい人達の助けを借りて安全な場所に辿り着くことができました。メイソンはこれからもたくさん甘えながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:pokeypotpie/lovemeow
This post was published on 2024/01/13