今から数週間前、ご飯と避難場所を探していた母猫と5匹の子猫達が発見されました。母猫は子育てをするための安全な場所を切実に必要としていました。
そんな猫の親子の姿を見つけた人はすぐに、地元の保護施設『ARPO』に助けを求めました。
「猫の親子の唯一の避難場所は古い車でした。彼らは車のボンネットの上で寄り添いながら暖を取ろうとしていました」と保護施設のスタッフが言いました。
スタッフ達が親子を迎えに行くための輸送手段を手配していると、近くの家の玄関ポーチで迷子の子猫が発見されたという連絡が入りました。
「数日前までそこには母猫と子猫達がいたのですが、1匹の子猫だけが取り残されてしまったそうです。その後、しばらく待っても母猫は姿を現しませんでした。」
そこで輸送チームは最初に独りぼっちの子猫を引き取って、そのまま猫の親子を迎えに行きました。そして独りぼっちになっていた子猫は、親子と一緒に養育されることになったのです。
保護施設に到着した子猫達は全身が汚れていて少し内気でした。すぐに動物病院で診察を受けた親子は、ノミとお腹の虫の治療をしてもらいました。また母猫の首には噛まれた傷が2ヶ所あったため、すぐに怪我の治療が行われました。
こうして新しい生活を始めた親子は、アメリカのテレビドラマ『SUIT(スーツ)』の登場人物から名前を取って、母猫が『ジェシカ・ピアソン』、子猫達がそれぞれ『ハーヴィー・スペクター』『ルイス・リット』『ドナ・ポールセン』『レイチェル・ゼイン』『カトリーナ・ベネット』『マイク・ロス(独りぼっちで保護された子猫)』と名付けられました。親子は慣れない一日を過ごした後、養育ボランティアのロリ・ホワイトさんの家で落ち着きました。
安全な家の中で過ごし始めた親子はもう、暖を求めて車にしがみつく必要はありません。親子はリラックスしながらストレッチをするようになり、静かで快適な空間を楽しむようになったのです。
ジェシカと彼女の子供達は新しく家族になったマイクをすぐに受け入れて、マイクのことを溺愛し始めました。「みんなで身体の小さなマイクに寄り添いながら、彼のことを温め続けていました。一度は家族と離ればなれになってしまったマイクでしたが、再び新しい家族ができたことをとても喜んでいるようでした」とロリさんが言いました。
それから数週間で子猫達は飛躍的に成長しました。そのため動物病院に初めて行った時は2つのキャリーで全員を運ぶことができましたが、再び動物病院に行く時には3つのキャリーが必要でした。
マイクの体重は2週間で2倍以上になって、300gから680gになりました。怪我を負っていたジェシカも順調に回復して、体重も随分と増えたそうです。
子猫達は成長と共にエネルギーが増していって、家の中で様々なイタズラをしたり、愛らしい姿で駆け回るようになりました。子猫達はお母さんにしっかりと見守られながら冒険を楽しんでいて、お皿からご飯を食べる方法も学びました。
またマイクは大きくなるにつれて全身の毛がフワフワになっていきました。マイクは甘い性格の持ち主で、いつもロリさんの姿を見つけると、たくさんの愛情を求め始めるそうです。
「母猫のジェシカは避妊手術を受けて、折れた犬歯も抜いてもらいました。彼女は子猫達と同じくらいに遊び好きで、可愛い鳴き声と愛らしい瞳を持っています。彼女は人間のことが大好きで、身体を撫でてあげると幸せそうにゴロゴロと喉を鳴らし始めます」とロリさんが嬉しそうに話してくれました。
ジェシカはとっても愛情深いお母さんで、子猫達全員にもみくちゃにされても怒ったりすることはありません。ジェシカは小さなマイクに特に優しく接していて、一対一で愛情を注いでいることもよくあるそうです。
ジェシカと子猫達は現在、クリスマスツリーの下に置かれた快適なベッドが気に入っていて、みんなでまったりとくつろぎながら幸せな時間を過ごしています。少し前まで路上を彷徨い歩いていた親子ですが、今はいつも満足そうにしていて、安全な家の中で楽しい毎日を送っているのです。
出典:dreaming_of_foster_kittens/lovemeow
This post was published on 2023/12/05