『フィネガン（愛称：フィン）』と名付けられた子猫は、厳しい人生のスタートを切りました。フィンは他の動物から攻撃されていたところを救い出されて、安全な場所へと連れて行ってもらいました。
「フィンは何とか命をつなぐことができましたが、無傷で逃げることはできませんでした。彼の右前足は重傷で、骨が折れていました。彼を救出した人達は簡易的な添え木で足を固定して、私達のところに助けを求めてきました」と保護施設『ベビー・キトゥン・レスキュー』の創設者のキャロライン・グレースさんが言いました。
「フィンについての連絡を受けた時、私達はすぐに彼を引き取ることを伝えました。」
その後、フィンは動物病院に運ばれてX線検査を受け、上腕骨が半分に折れていることが分かりました。そして翌日、獣医のヤコボさんによって足を修復するための手術が行われました。
「フィンは生後3.5週で体重が僅か270gでしたが、ヤコボ先生は手術を成功させて、折れた足をピンで元の位置に固定させました。」
さらにピンを所定の位置で保持するために、創外固定器が取り付けられました。ピンは足が回復した後に取り除かれるそうです。
フィンは退院した翌日には立ち上がって遊ぼうとしました。「私達は手術後のフィンの強さと回復力にとても驚きました。彼は着実に快方へと向かっていって、1週間以内に再び足を使えるようになりました。」
フィンの身体は小さいですが、いつも激しく動き回っています。フィンは毎日元気いっぱいで、何者もフィンの楽しみを妨げることはできないのです。
フィンが動物病院での検査を終えて帰ってきた時、保護施設のスタッフ達はフィンの首につけられたエリザベスカラーが少し大きいことに気づきました。そのためスタッフ達は代わりのものを探し始めました。
スタッフ達は最初、一番小さな猫用のエリザベスカラーを試してみましたが、上手くフィットしませんでした。そんな状態にもかかわらず、フィンは決して文句を言ったりしませんでした。フィンは少し大きなエリザベスカラーを身につけながら遊んで、昼寝をする時はそれを枕代わりに使っていました。
「フィンの身体は小さいため、彼にピッタリのものを見つけるのに苦労しました。病院で最初に作ってもらった特注品はピッタリでしたが、再検査の時に作ってもらったものは上手くフィットしていませんでした。」
その後、色々と調べた結果、スタッフ達は完璧な解決策を見つけました。「私達はモルモット用のエリザベスカラーをフィンに装着してみました。するとそれが完璧にフィットしました。」
フィンは新しいエリザベスカラーをつけるとすぐに元気いっぱいに遊び始めました。フィンはキャロラインさんの膝の上で転がって、電話中のキャロラインさんに『猫の手』を貸すこともありました。
「フィンはどんなものにも縛られることはありません。彼の足にはまだピンが残っていて、エリザベスカラーをつけなければなりませんが、彼はいつも優しくて、とっても遊び好きで、毎日を幸せそうに過ごしています。」
フィンはいつも活発で、喜びに満ち溢れているのです。
そんなフィンは先住猫の『チェスター』と一緒にいるのが大好きで、一度遊び始めると、まるで一時停止ボタンが無いかのように無邪気に遊び続けているそうです。
その後、フィンは社会化のために別の保護子猫の『フランキー』に会いました。フランキーは後ろ足を麻痺した状態で発見された子猫で、ハンデを負っているにもかかわらず、保護された後に他の猫とほとんど同じことができるようになりました。
ふたりが初めて会った時、好奇心旺盛なフィンはすぐにフランキーのところに向かいました。そしてフランキーの後に続いて家中を歩き回ったり、フランキーにオモチャの遊び方を教えたりしました。
「ふたりはお互いのことがとても気に入ったようで、日に日に友情を深めていきました。そんなふたりの姿に私達は大きな喜びを感じました」とキャロラインさんが話してくれました。
フィンはモルモット用のエリザベスカラーを身につけるほどに小さいですが、とても強い精神を持っていて、自分は何でもできると信じています。これからもフィンはフランキーと一緒に楽しい時間を過ごしながら、安全な家の中で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典：babykittenrescue／lovemeow
This post was published on 2023/08/09