ある日の夕方、凍えるような寒さの中を車を走らせていた家族が、道路脇に雪と氷に覆われた塊があることに気づきました。そして、その塊にヘッドライトの光が当たると、一組の目がその光を反射したのです。家族はそれが猫だと分かり、すぐに車を止めて調査に向かいました。
猫は凍える身体を少しでも温めようと、身体を丸くしながら寒さに耐えていました。猫は非常に痩せ細っていましたが、お腹だけは膨れていて、すぐに妊娠していることが分かりました。
家族は猫を救い上げると、車の中へと運び込みました。すると猫はとっても嬉しかったようで、ゴロゴロと喉を鳴らし始めました。家族は地元の保護施設『キャットニップEtc』に連絡をして助けを求めました。
「保護された猫はとても社交的で、ずっと喉を鳴らし続けていました。彼女はきっと自分が安全な場所に来られたことを知っていたのだと思います。私達が彼女を受け取った時、彼女の身体には擦り傷があり、指の爪からは血が出ていました」と保護施設のミッシー・マクニールさんが言いました。
スタッフ達によって『カミラ』と名付けられた猫は、暖かい家の中で過ごせることにとても興奮していました。カミラはお腹の中の子猫達のために、厳しい寒さの中で必死に命をつなぎ、保護してもらえたことに大きな喜びを感じていたのです。
カミラは寝心地の良いベッドに向かう前に、お腹に収まるだけのご飯を夢中で食べ続けたそうです。
そしてそれから2日後、カミラは4匹の健康的な子猫を出産しました。安全な家の中で生まれた子猫達はもう、この先ずっと厳しい寒さに震える必要はなく、お腹を空かせながら路上を彷徨い歩く必要もないのです。
「生まれた子猫達は、茶白以外の3匹が女の子です。私達はカミラを助けてくれた家族に心から感謝しています。カミラは現在、大切な我が子と共に幸せを感じながら過ごしています。」
カミラは全ての力を子育てに注ぎ、決して子猫達のそばから離れようとしません。
「子猫達を出産した時のカミラは、まだ私達のことを完全に信頼していませんでした。そのため私達が彼女の部屋に入ると、彼女は子猫達の上に覆い被さりながら、子猫達のことを一生懸命に守っていました。でも私達が敵ではないことが分かると、彼女は私達に子猫達を触らせてくれるようになりました。」
保護された時のカミラはとても痩せ細っていて栄養不足だったため、ミルクをあまり作ることができませんでした。そのためミッシーさん達は人工哺乳によって、子猫達に足りない栄養を与え始めました。
「私達はカミラが出産を迎える日までに、彼女の身体を十分に回復させたいと思っていましたが、それは非常に難しいことでした。」
子猫達は24時間体制で栄養を補給されていて、カミラはそのことをとても嬉しく思っていました。「私達が子猫達の世話をしに行くと、カミラはいつも嬉しそうに迎えてくれます。彼女は私達が子育てを手伝っていることにとても感謝しているようです。」
「カミラは日に日に体調を回復させていて、徐々に多くのミルクを作り出すことができるようになってきました。」
カミラはたくさんのご飯がいつもそばにあることが嬉しくて、毎日ご飯でお腹をいっぱいに満たしながら、確実に体重を増やしていっています。カミラは常に子猫達のことを見守っていて、子猫達の全身が清潔に保たれているかをいつも確認しているそうです。
こうして厳しい寒さの中から保護されたカミラは、無事に子猫達を出産し、子育てに全ての力を注ぐことができました。猫の親子は暖かい家の中で愛情いっぱいの毎日を過ごしていて、明るい未来に向かって歩み続けているのです。
出典:catsnipetc/lovemeow
This post was published on 2022/12/20