ある日、三毛猫の『メイプル』が子猫の『サイダー』を出産した後すぐに野外で発見されました。猫の親子は発見者によって保護施設『メトロ・アニマル・ケア・アンド・コントロール』に運び込まれましたが、この時の発見者はまだメイプルのお腹の中に2匹の子猫がいることに気づいていませんでした。
その後、猫の親子の世話を引き受けた養育ボランティアのジェンさんは、メイプルが出産に集中できるように静かな部屋を用意しました。しかし悲しいことにジェンさんが最善を尽くしたにもかかわらず、子猫達の中で命をつないだのはサイダーだけでした。
「メイプルは赤ちゃんを失う経験をしましたが、とても愛情深く、甘い姿を見せてくれています。メイプルとサイダーの間には特別な絆があり、サイダーにとってメイプルは本当に素晴らしいお母さんです」とジェンさんが言いました。
その後、ジェンさんの家がサイダーを育てるために最適な場所だと気づくと、メイプルはすぐに自分の殻から出てきて、再び子猫に戻ったかのような姿も見せてくれるようになりました。メイプルは窓の外の鳥に話しかけたり、仰向けになって転がったり、オモチャを追いかけたりするようになりました。
そして約1週間後、ジェンさんは『クローブ』という名前の迷子の子猫の写真を受け取りました。クローブはサイダーとほぼ同じ年齢で、一緒に遊ぶことのできる友達を必要としていました。
「クローブは保護施設の獣医さんの家で、体調が回復するまで看護されていました。そしてクローブの体調が安定すると、保護施設のスタッフが私のところに連絡をしてきました。私はメイプルがクローブを受け入れてくれるかもしれないと思い、クローブを引き取ることに決めました。」
そしてクローブがジェンさんの家に到着すると、すぐにサイダーがクローブを迎え入れて、まるで本当の兄弟のように一緒に寄り添い始めました。しかしメイプルの方は出会ってから数日間クローブのことを警戒し続け、クローブに近づこうとはしませんでした。
その後、メイプルはクローブの匂いに慣れてくるにつれて、クローブのことを少しずつ受け入れていきました。
「ある日の夜、メイプルはついにクローブの頭を舐めました。私はその光景を目にして非常に興奮しました！」
クローブは最初から哺乳瓶でミルクを飲んでいたため、母乳は馴染みのないものでした。そんなクローブに対してサイダーは、まるで母乳が美味しことを伝えようとしているかのように、いつもクローブの隣で美味しそうに母乳を飲んでいました。
最終的にクローブは哺乳瓶からミルクを飲み続けることに決めたようでした。「クローブはメイプルのミルクを飲むことはありませんが、いつもピッタリと寄り添いながらお母さんの温もりを感じています。そして食事の時間が来ると、私が用意した哺乳瓶からミルクを飲んでお腹を膨らませています。」
メイプルは2匹の子猫達を同じように溺愛する愛情深いお母さんです。「メイプルは子猫達が鳴くとすぐに反応して、心配そうに駆け寄ります。そして子猫達が少し遠くまで行こうとすると、すぐにベッドへと連れ戻します。」
その後、生後3週を迎えたサイダーは、とても活発で好奇心旺盛な子猫に成長しました。サイダーは寝床の中で転がって、自分の足をかじって、楽しそうにシッポを追いかけ回しています。
そして遊びの合間にオヤツが欲しくなると、お母さんのお腹のところで腰を下ろして、美味しそうにミルクを飲んでいるそうです。
一方のクローブはサイダーお兄ちゃんの様子を見ながら、一生懸命にお兄ちゃんの遊びについていこうとしています。クローブは猫のスキルを教えてくれるお母さんやお兄ちゃんがいることに喜びを感じていて、いつもふたりのマネをしながらスキルを磨いているそうです。
そしてメイプルは子猫達に危険がないように、子猫達のことをいつもそばで見守っています。「メイプルはとても気配りのできるお母さんです。メイプルは年齢を重ねていますが、好奇心が旺盛で子育ての合間に楽しそうに遊んでいることもよくあります。」
「メイプルは子育てを終えたら、生涯の家族と一緒に穏やかな毎日を送っていくことでしょう。彼女は甘やかされるのが大好きで、幸せを感じると大きな音でゴロゴロと喉を鳴らし始めます」とジェンさんが嬉しそうに話してくれました。
こうしてサイダーと一緒に保護されたメイプルは、安全な家の中でクローブを受け入れ、たくさんの愛情を注ぎ始めました。すっかり室内生活を受け入れたメイプルは、これからも快適な家の中でたくさんの愛情を感じながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典：nashfosterkittens／lovemeow
This post was published on 2022/10/23