猫の『ラズロ』と『レスタト』は生まれた時から強い絆で結ばれた兄弟です。ふたりは母親がいない状態で裏庭で発見されて、他の兄弟と一緒に保護施設『オーファン・キトゥン・クラブ』に運ばれてきました。
レスタトは兄弟の中で一番身体が小さく、とても衰弱していました。レスタトは非常に体温が低くなっていて、集中治療を行う必要がありました。
それから1週間は非常に危険な状態が続きました。養育主のイーガ・チャオさんは眠れない夜を何度も過ごし、レスタトの命をつなぐために必死に看護を続けました。レスタトは助からない確率が高い中、次々とハードルを乗り越え、前進し続けました。
レスタトは非常に不安定な状態でしたが、ラズロがずっとそばにいてくれたおかげで、生きるための力を持ち続けることができました。
ラズロは最初からレスタトの保護者のような存在でした。レスタトの状態が最悪だった時も、まるでレスタトのことを励ましているかのように、常にそばに寄り添い続けていました。そんなラズロの温かさと愛情が、レスタトの小さな身体に何度も命を吹き込みました。
レスタトの心臓の鼓動が遅くなるたびに、イーガさんはふたりの間に驚くべき絆を見ました。
ラズロはレスタトの身体をそっと撫でるかのように、何度もレスタトの身体に腕を回しました。そんなラズロのおかげでレスタトの鼓動は正常な状態に戻っていきました。「私はその光景を何度も目にしました」とイーガさんが言いました。
最初の1週間、ふたりはほとんど離れることなく寄り添い続け、レスタトは多くの力をラズロからもらいました。また食事が終わるたびにラズロはレスタトのことを抱きしめました。「それはとても甘く、とても優しい瞬間でした。」
細心の注意を払いながらイーガさんはレスタトの看護を続け、ついにレスタトは自分で哺乳瓶からミルクを飲むことができるようになりました。
レスタトは生まれてから1週間、非常に困難な時期を過ごしたため、一時的に毛の色が変わるフィバーコートという状態になりました。これによってレスタトの毛は部分的に灰色になりましたが、成長するにつれて、ゆっくりと本来の色へと戻っていくそうです。
その後、イーガさんやラズロのおかげで完全に元気を取り戻したレスタトは、部屋の中を活発に動き回るようになりました。でもレスタトは決してラズロから遠く離れることはなく、いつもラズロの動きをマネしながら一緒になって遊んでいるそうです。
そして里子に出られるようになったふたりは、すぐに生涯の家族と出会いました。
ふたりは引っ越してすぐに新しい家に落ち着いて、まるで家の所有者であるかのように、家の至るところを探索し始めました。そして翌朝、ふたりのお母さんになったエイミーさんが目を覚ますと、ベッドの上でレスリングをしているふたりの姿が目に飛び込んできました。
この日からふたりの朝の日課は、エネルギー全開で家の中を駆け回って、飛び跳ねることになりました。またふたりは一緒にキャットツリーに登って、窓辺でのんびりとした時間を楽しみ始めました。
「ふたりはキャットツリーの一番高いところに登って、明るい窓の前で昼寝をしながら寄り添うことが大好きです。」
その後ふたりはゴージャスな黒ヒョウへと成長しました。「ラズロは身体がとても大きくなり、平均的な体重をはるかに超えています。彼はとっても食いしん坊で、抱っこされながらアゴを撫でられるのが大好きです。」
「一方のフワフワの毛を持つレスタトは、とっても身軽で高いカウンターの上にも飛び乗ることができます。彼はラズロの食欲を満足させようとしたのか、カウンターからホットドッグ用のパンの袋とコーントルティーヤの袋をラズロに向かって投げ落としたことがありました。」
「さらにレスタトは食器棚や引き出しを開けることができるため、私達はレスタトの行動に合わせて、キッチンにあるものを再配置しました。」
「レスタトは眠っている私達の身体を使って家具の上によじ登り、移動先にあるもの全てをひっくり返します。」そんなイタズラ好きのレスタトですが、喉を鳴らしながら頭突きをしてくる姿がとっても可愛くて、イーガさんはついつい全てのイタズラを許してしまうそうです。
「ふたりはとても甘い黒猫で、お互いのことをとても愛しています。ふたりは常に一緒に遊んで、ケンカをして、抱きしめ合って、幸せそうにくつろいでいます。」
「またふたりは窓辺で鳥や車が通り過ぎていくのを楽しそうに眺めています。ふたりは甘やかされるのが大好きで、いつも家の中に笑顔と喜びを運び続けています」とエイミーさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして生まれた時から強い絆で結ばれていたラズロとレスタトは、今も変わらずお互いに愛情を注ぎ合いながら楽しい時間を過ごしています。これからもふたりは大好きな家族にたっぷりと甘やかされながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:lestatandlaszlo/lovemeow
This post was published on 2022/09/24