今から2年ほど前、養育ボランティアをしているペニー・リチャーズさんが、道路脇で見つかった4週齢の2匹の子猫達についての連絡を受けました。そのうちの1匹は先天性欠損症でとても危険な状態に陥っていて、もう1匹の子猫は障がいを抱えた兄弟にずっと寄り添っていました。
「『コア』と名づけられた子猫は、まるで兄弟が助けを必要としていることが分かっているかのように、常に兄弟に寄り添っていました」とペニーさんが言いました。
その後、ペニーさんや獣医さん達の最善の努力にもかかわらず、コアの兄弟は命を落としました。そしてコアは独りぼっちになってしまったのです。
それから3週間ほどコアは常にペニーさんのそばに留まって、たくさんの愛情を求めて鳴き続けました。
「コアは健康診断で異常がないことが分かりました。彼女はとても寂しがり屋で、いつも人間の気を引こうとしてきます。」
「私達がコアを他の猫達がいる部屋に連れていくと、彼女はとても積極的にみんなのところに向かって行きました。」
こちらはコアが黒白猫の『マビー』に自ら近づいて行った時の様子です。
またコアは茶トラ白猫の『ヒューイ』にも積極的に向かって行きました。コアの身体はヒューイの半分ほどしかありませんでしたが、プロレスごっこで引けを取ることはありませんでした。
コアは部屋の中を歩き回って様々なハプニングを引き起こしましたが、決してペニーさんの膝から遠く離れることはありませんでした。
「コアは他の猫達と遊んでいる時も、私の足の近くに留まり続けていました。また誰かを追いかけるために遠くに行っても、すぐに私のところに走りながら戻ってきて、膝の上に登ってきました。」
コアがいつも一緒にいることのできる友達を強く望んでいることを知っていたペニーさんは、少し前からコアと同じくらいの年齢の子猫を探していました。
「私達がコアを受け入れてから約3週間後、建設現場で働いている夫と同僚が、近くから聞こえてくる子猫の鳴き声に気づきました。」
気になったふたりが周辺を調査すると、ゴミ箱の下に隠れている子猫の姿を発見しました。ふたりは子猫を保護しようと試みましたが、子猫が手の届かない場所に留まり続けたため、なかなか保護することができませんでした。さらに子猫は排水溝の中へと逃げて行ってしまい、保護することがとても困難な状況に陥ってしまったのです。
「夫と同僚は排水溝に入り口を開けて、何とか子猫を保護することに成功しました。夫は子猫を安全な箱の中に入れると、私が子猫を引き取ることができるように、職場まで子猫を運びました。」
『キャスパー』と名づけられた子猫は生後約6週で、人間のことをとても怖がっていました。しかし保護先で人間の愛情を知ると、少しずつ心を開いていったのです。
「キャスパーは人間に慣れていなかったため、私達が部屋に入るとすぐに逃げ出して、物陰に隠れてしまいました。でも彼は徐々に人間を愛することを学び、最終的にとっても甘えん坊な男の子になりました。」
キャスパーの上気道感染症が治ると、ペニーさんはキャスパーを養育部屋に連れて行きました。そしてついにキャスパーとコアが初対面を果たしたのです。
「キャスパーとコアはすぐに強い絆で結ばれました。その関係はそれから数週間でさらに深まって、ふたりは完全に切り離すことのできない存在になりました。」
「コアは保護されてすぐに兄弟を失いましたが、再び兄弟と一緒の時間を過ごすことができるようになりました。その様子はとっても愛らしく、私の心をいつも温めてくれています。」
ふたりの姿を見てきたペニーさんは、ふたりが同じ家に行かなくてはならないことを知っていました。そのためふたりを一緒に引き取ってくれる里親さんを見つけることを心に誓ったのです。
「ふたりが生後4ヶ月になった時、ついに同じ家へと旅立って行きました。それから2年ほどが経ちましたが、今もふたりはいつも一緒に幸せいっぱいに過ごしています!」とペニーさんが嬉しそうに話してくれました。
これからもコアとキャスパーは大好きな家族に囲まれながら、いつも一緒の楽しい時間を過ごしていくことでしょう。そしてお互いに愛情を注ぎ合いながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:fosterkittenhq/lovemeow
This post was published on 2022/01/31