路上から助け出され、保護先の家で優しい家族に出会った子猫。後ろ足の障がいにも負けず、元気に過ごす姿に心が温まる

先月、野良猫のコロニーで猫達の世話をしている人が、幼い子猫を連れて動物病院に駆けつけました。子猫は道路を渡ろうとした時に車にぶつかり、後ろ足が動かなくなってしまったのです。

その話を聞いた地元の保護施設『ピマ・アニマル・ケア・センター』は子猫を受け入れ、養育ボランティアを見つけました。その後、『ジゼル』と名づけられた子猫は、大変な状況だったにもかかわらず随分と落ち着いていて、獣医さんや養育主さんの言うことを素直に聞いていたそうです。

ジゼルが長期的なケアを必要としていることを知った保護施設『ウィズ・グレイス』のダニエルさんは、ジゼルを引き取ることを申し出ました。そして12月の初め、ジゼルは飛行機に乗って、ダニエルさんのところへとやって来ました。

「とても多くの人達がジゼルの命を救うために協力してくれました。私は彼女に会った時、彼女には何か特別なものがあると感じました。彼女はその大きな目で私を見つめてきて、一瞬のうちに私の心を溶かしました」とダニエルさんが言いました。

ジゼルは自分の新しい部屋を隅々まで見て回ると、すぐに落ち着きました。ジゼルは腰から下が麻痺しているにもかかわらず、前足を器用に使って動き回り、まるで熟練者のようにオモチャを追いかけることもできるのです。

「ジゼルは私が今まで育てた中で最も穏やかな子猫です。彼女はとても小さな天使で、彼女に恋をしないのは絶対に不可能なことです。」

ジゼルの体重は僅か680gほどしかありませんが、その小さな身体と障がいがジゼルの行動を妨げることはありません。ジゼルは他の子猫がしていることの全てをする決心をしているのです。

「ジゼルは自分が他の猫と違うとは思っていません。私達は現在、部屋の中に坂を作って、彼女に家具の上に登る方法を教えています。そのおかげで彼女は自分が取り残されたと感じることはなく、好きな場所に自由に行くことができます。」

ジゼルはチャンスがあればひとりでソファーに登り、ダニエルさんと一緒にフカフカの毛布でくつろぎ始めるそうです。

「ジゼルが私に寄り添っていない時は、オモチャで遊んだり、家の中を駆け回ったりしています。彼女は他の猫のようにかまって欲しいと要求してこないため、先住猫と対話している様子は非常に興味深い光景です。」

「ジゼルは先住猫達が自分を受け入れてくれるまでには時間が必要なことを理解しているようで、先住猫達と適度な距離を保っています。彼女はとても個性的で、特別な性格の持ち主です。」

下半身が麻痺しているため、ジゼルはひとりでトイレを使うことができず、1日に数回人間の助けが必要になります。「それはとても簡単なことで、毎回1分ほどしかかかりません。彼女はそれ以外に特別なケアを必要としていません。」

ジゼルは初めてのクリスマスシーズンを迎えて、キラキラとしたクリスマスツリーに魅了されました。ジゼルは一直線にクリスマスツリーに駆け寄って、さっそく枝の『検査』を始めました。ジゼルはいつも好奇心旺盛で、何か気になるものを見つけると、誰にも止められなくなるそうです。

ジゼルの人生の始まりは非常に辛いものでしたが、優しい人達のおかげですぐに立ち直ることができました。今のジゼルはたくさんの愛情を受け取りながらすくすくと成長していて、より大きく、より強くなっているのです。

ジゼルが生涯の家に行けるようになるまでには、まだまだやるべきことがたくさんあります。ジゼルは今日も猫のスキルを磨きながら、幸せな未来に向かって歩み続けているのです。
出典:fostercatsandkittenslovemeow

This post was published on 2020/12/18