ある日、多指症の子猫『ステラ』が帝王切開の末に産まれました。残念ながらステラの母親はステラを世話することができなかったため、保護施設『セービング・ワン・ライフ』で養育ボランティアをしているキャロライン・グレイスさんがステラを養育をすることになりました。
ステラはとても小さく、弱々しい状態でしたが、生きることに全力を尽くしていました。ステラは何日間も抗生物質と酸素治療を続けた後、何とか峠を越えることができました。
「ステラは本当に奇跡の子です。彼女はこの世界にやって来てすぐに大きな試練の時を迎えました。彼女は病気の母親から産まれて、母親の看護を受けられず、母親のミルクを飲むこともできませんでした」とキャロラインさんが言いました。
キャロラインさんはステラの命が尽きるかもしれないと何度も思いましたが、その度にステラは自分の運命と戦い続けました。そして1週間の間、チューブで栄養を送られたステラは、ついに快方へと向かい始めたのです。
生後8日目を迎えたステラは、5mlのシリンジのミルクを全て飲み込むことができるようになりました。「ステラは燃えるような精神力を持った、とっても強い赤ちゃんです。」
それから数週間の間、キャロラインさんは一日中2時間おきにご飯を食べさせ続けました。「この年齢の子猫は通常は4時間ほど間隔を空けてご飯を食べますが、ステラの身体は小さかったため、短い間隔で何度もご飯を食べさせる必要がありました。」
そのおかげでステラはいつもお腹を満たし、健康的な姿を見せてくれました。ステラは同じ年齢の子猫よりも随分と身体が小さいですが、そのことがステラの行動を制限することはありませんでした。
「私が本当に『ステラはもう大丈夫』だと思えたのは、彼女が離乳した時でした。彼女はそれから一気に食欲を増して、日に日に体重を増やしていきました。」
「ステラの目は生後13日目までは全く開いておらず、15日目を迎えても完全には開いていませんでした。彼女は通常よりも時間をかけて、ゆっくりと成長しています。」
その後、ステラが足の使い方を理解すると、ベッドから最初の一歩を踏み出しました。
ステラの愛らしい個性はトイレを使い始め、オモチャで遊んで、高いところに登れるようになった頃に現れ始めました。
「ステラは遊んだり食べたりしていない時は、いつも私に寄り添っています。彼女はとても人間好きの甘えん坊で、日に日に好奇心を増していっています。」
ステラは部屋のあちこちを歩き回って、目に見えない何かを追いかけて、元気いっぱいに飛び跳ねたり、高いところに登ったりしています。ステラのエネルギーは急上昇し、ステラの鋭い目から逃れることのできるオモチャはありませんでした。
そしてステラがご飯でお腹を満たすと、キャロラインさんの腕の中で丸くなって、幸せそうに眠りにつくのです。
「ステラの性格はとても甘く、いつもみんなの気を引こうとしてきます。彼女は抱きしめられることと肩に寄り添うことが大好きです。また彼女は非常に勇敢で、新しいオモチャや新しい場所、初めて出会う人達を調査するのが大好きです。彼女はみんなを笑わせるユニークな個性の持ち主で、満足している時はとっても柔らかい声で鳴きます。」
キャロラインさんの元で2ヶ月半を過ごしたステラは、数日前に養育期間を卒業し、素敵な家族の元へと旅立っていきました。
「ステラの人生の始まりは大変なものでしたが、危険な時期を乗り越えた彼女は、強く、健康的で、甘い生活を送れるようになりました。私は彼女をとても誇りに思っていて、彼女が教えてくれた全てのことに感謝しています。」
「ステラに『さよなら』と言うのは、間違いなく今までの中で一番難しいものでした。でも彼女が生涯のお母さんの腕の中で興奮している姿を見て、私は心から幸せな気持ちになりました。私は彼女がこれからずっと、喜びと愛情に満ちた人生を送っていくことを知っています」とキャロラインさんが話してくれました。
こうして優しい人達のおかげで命をつないだステラは、幸せな生活を手に入れることができました。きっとステラはキャロラインさんからもらった愛情をいつまでも忘れることはないでしょう。
出典:carolinegrace111/lovemeow
This post was published on 2020/09/24