ある日、保護団体『ボトル・ベビー・フォスターズ』の創設者のメリンダ・ブレーンさんが、野良猫とその子猫達についての連絡を受けました。それは少し前から野良猫の世話をしていた地元の女性からでした。
「電話をしてきた女性は、出産中の母猫の様子がおかしいことに気づきました。母猫の出産が長く続いていたため、女性はとても心配になり、私のところに『母猫の様子を見に来て欲しい』と連絡してきました」とメリンダさんは言いました。
メリンダさんが急いで女性のところに向かうと、母猫は何とか出産を終わらせていましたが、子猫達のうちの2匹だけがとても小さな身体をしていました。
2匹は他の兄弟の6時間後に生まれてきました。残念ながら2匹は身体の大きな兄弟に邪魔をされて、母猫のミルクを飲むことができませんでした。
出産を終えた母猫は疲れ切っていて、たくさんの子猫達に圧倒されていました。そのため母猫は自然と、身体の弱い2匹の世話を止めてしまったのです。
「母猫は全ての子猫達を世話することができませんでした。そのため身体の小さな2匹には、人工哺乳による栄養補給が必要でした。」
メリンダさんは2匹の世話を引き受けて、『ノヴァ(三毛猫)』と『プリマ(茶トラ)』と名づけました。子猫達はとてもお腹を空かせていたため、すぐに哺乳瓶からミルクを飲み始めたそうです。
子猫達は最初から驚くほど仲が良く、常にお互いに寄り添い合って、片時も離れようとはしませんでした。
メリンダさんは子猫達を世話する時間に合わせて、自分の予定を調整しました。メリンダさんは常に子猫達の世話ができるように、仕事場へも子猫達を連れて行ったそうです。
「彼らは2時間ごとにご飯を食べています。私は夜も世話を続けるために、2週間ほど昼寝をすることにしました。今後、彼らが成長していくにつれて、食事の間隔を空けることができるようになるでしょう。」
「三毛猫のノヴァはご飯の後に日向ぼっこをするのが大好きです。彼らは人間のことをとても慕っていて、いつも私が抱っこをすると幸せそうな姿を見せてくれます。」
保護から数日後、子猫達は美味しいご飯でお腹を大きく膨らませ、元気いっぱいに過ごしています。まだ子猫達の目は開いていませんが、お互いがそばからいなくなると、すぐに鳴き始めるそうです。
「彼らはいつもお互いに愛情を注ぎ合っていて、日に日に絆が深まっています。」
その後、プリマの目が大きく開き、ノヴァの目も少しずつ開いてきました。
そして子猫達は生後2週間半を迎えました。ノヴァの可愛い目も完全に開き、子猫達は一緒に愛らしい姿をメリンダさんに見せているそうです。
「彼らは現在、とっても遊び好きの子猫になっています。私はいつも彼らが寄り添いながら眠っている姿を目にします。彼らはお互いに長い時間離れると、ニャーニャーと大きな声で鳴き始めます。」
「彼らが十分に大きくなったら、ふたりを一緒に引き取ってくれる里親さんを探そうと考えています。きっと彼らは新しい家に行ってからも、お互いに寄り添い続けることでしょう」とメリンダさんが話してくれました。
こうして母猫のミルクを飲むことができなかった2匹の子猫達は、メリンダさんのおかげで大きく成長することができました。これからも子猫達はお互いに愛情を注ぎ合いながら、いつまでも幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:bottlebabyfosters/lovemeow
This post was published on 2020/09/07