ある日、イリノイ州で獣医をしているエリーゼ・ホールさんが動物のコミュニティーサイトで、エーラス・ダンロス症候群(皮膚・関節の過伸展性、各種組織の脆弱性を特徴とする先天性疾患)を患っている『アッパ』という名前の子猫に出会いました。
「私達が以前一緒に暮らしていた『ポーグ』も同じ病気を患っていました」とエリーゼさんは言いました。
悲しいことにポーグは昨年亡くなりましたが、エリーゼさんがコミュニティーで共有したポーグの話は、同じ病気のペットと暮らす飼い主さん達に大きな影響を与えました。そしてそれから数ヶ月後、エリーゼさんはセルカークレックスのアッパに出会ったのです。
「私達はアッパにポーグと同じようなつながりを感じ、アッパが最期を迎える瞬間まで必要な医療を提供し続けることを誓いました。」
その後、アッパとエリーゼさんが出会うと、ふたりはすぐに結ばれました。「アッパとの初対面は、まさに魔法のようでした。私達は一瞬でフィットしました。」
エリーゼさんの家に着いたアッパは、動物病院で診察を行い、白癬(はくせん。糸状菌による皮膚感染症)を患っていて、心雑音があることが分かりました。エリーゼさん達はすぐに治療を始めました。
それから3ヶ月後、長かった毛をほとんど失ったアッパでしたが、腰の辺りの毛だけは少しだけ残っていました。エリーゼさんはアッパが傷跡を引っ掻かないように、首の周りをカバーするための小さなスカーフをプレゼントしました。
エリーゼさんはアッパの爪を定期的に切って、毎日皮膚の検査をしました。また更なる怪我を防ぐために防護服を着せることもありました。
「エーラス・ダンロス症候群は非常に稀な遺伝性疾患です。アッパの皮膚はとても薄くてもろく、少しのことで傷ついてしまいます。」
さらに数ヶ月でアッパの状態は随分と回復しました。アッパの傷は完全に治り、柔らかい巻き毛が伸び始めました。
アッパは難病を患っていますが、自分が他の猫と違っているとは思っておらず、自分の人生を精一杯に生きているのです。
アッパはいつも幸せそうで活発で、抱きしめるたびに大きな音で喉をゴロゴロと鳴らし始めます。
「アッパはとても社交的で自信に満ちていて、いつも好奇心に溢れています。彼女はとても賢く、他の猫と同じようにイタズラをするのが大好きです。」
またアッパは家族が家事をしている時に『手助け』をするのも好きです。「アッパはいつも私達の視界の中に入ってきて、自分の存在をアピールしてきます。」
アッパは食べることも好きで、家族がオヤツを用意していると、ミーアキャットのように立ち上がっておねだりしてくるそうです。
その姿はとっても愛らしく、誰も「ノー」と言うことはできません。
「アッパは同居犬の『モーグリ』と毎日遊び、ハーネスを身につけて裏庭を一緒に探索することもあります。」
「アッパはとっても甘えん坊で、抱きしめながらお腹と足を撫でると、幸せそうな姿を見せてくれます。」
アッパはいつも家族やモーグリとの暮らしに大きな幸せを感じていて、毎日の生活を心から楽しんでいるのです。
こうして病気を抱えながら生きてきたアッパは、エリーゼさんとの出会いで人生が大きく変わりました。これからもアッパはたくさんの愛情を感じながら、一日一日を幸せいっぱいに過ごしていくことでしょう。
出典:porg and appa the glass kitten/lovemeow
This post was published on 2020/04/01