動物想いの男性ウリ・シャルビニエさんは長い間、村の野良猫達を救ってきました。
ウリさんはインドネシアのボゴールの近くにある村に住んでいます。そこはとても田舎で、道路も未舗装のままです。そんな村でウリさんは病気や怪我をした猫をゴミ捨て場、市場、学校、道路、駐車場などのいたる所で保護し、自宅へと連れ帰っているのです。
ウリさんと猫の出会いは少年の頃でした。
ある日、お爺さんが野良猫を持ち帰り世話を始めました。その時にウリさんは、愛情と思いやりが動物達にとって、とても重要なことだと強く感じたのです。その後もウリさんは、少しの親切が困っている動物達の助けになることを肌で感じてきました。
ウリさんは5人の子供と妻のデージさん、そして母親と一緒に一部屋の家で暮らしています。そんな暮らしの中で、ウリさんは猫のために新しい家を建てようとしているそうです。「私は2011年に野良猫達のために小さな避難所を作り始めました」とウリさんは言いました。
しかし、ウリさんの元には迷子の猫が増え続けていたため、この避難所では十分ではないと気づいたのです。ウリさんがどうするか悩んでいた時に、カリフォルニア州のオックスナードに住む、クリスティン・ラーソンという名前の女性と知り合いました。
ラーソンさんとウリさんはFacebookでつながりました。二人は地球の裏側に住んでいますが、お互いに動物達の救助活動を行なっていました。
ある日、ウリさんがケージの中に6ヶ月間閉じ込めら、助けが必要な猫を見つけました。その時に救いの手を差し伸べてくれたのがラーソンさんでした。ラーソンさんはウリさんに医療費を援助し、無事に猫は治療を受けることができたのです。
「ウリさんは私に猫の名前をつけるかどうかを聞いてきました。私と彼は猫にリバティー(自由)と名づけました。リバティーは2015年の初めに保護され、保護施設に住む最初の公式な猫になりました」とラーソンさんは言いました。
その日以降もウリさんは自宅に迷子の猫を連れてきました。ラーソンさんは全ての猫の援助をすることはできないと知っていたため、Facebookで知り合った動物擁護団体の人達に、ウリさんの活動をサポートできないかと聞いて回ったのです。
「アメリカのシェール・キャロウェイさん、トリッシュ・デラハイさん、ダニエラ・ランジャーさん。イギリスのトリッシュさん。そして、ドイツのダニエラさんがウリさんの情熱を知って、それぞれの場所で募金活動を始めてくれました。」
「ウリさんは集まったお金を使って、保護施設を建設し、たくさんの野良猫や子猫を世話することができるようになりました。ウリさんの家族も猫の救助活動を支えています。人工保育や毎日のご飯、病気の猫の看病などを積極的に手伝ってくれています。」
完成した猫の保護施設は、保護猫達の家というだけではなく、村の子供達が動物について学ぶ場所にもなっています。「私の妻は教師をしていて、ここに生徒達を連れてきます。また、保護猫達により多くの場所を与えるために、私達は3階建ての保護施設を立てようと考えています」とウリさんが話してくれました。
ウリさんが”猫の男”として知られる前、村の猫達の状況はひどいものでした。「子猫を産んだばかりの母猫がゴミとして捨てられたり、目の感染症やダニによる病気、車にひかれる猫も多くいました。しかし、ウリさんはそんな猫達を自宅に連れて帰り、看病を続けたのです。」
ウリさんはいつでも困った動物達のためにドアを開いています。そして、困っている全ての動物達を助けようと頑張っているのです。
「以前の村人達は死にかけている猫や子猫を見ても、それが普通のことで何とも思っていませんでした。しかし、ウリさんの行動で、村人達の意識は明らかに変わりました。村人達は弱った猫を見つけると、ご飯を食べさせたり、ウリさんのところに連れて行くようになったのです。」
「ウリさんは可哀想な猫達の全てを保護しようと考えています。彼は教師で、その他にも2つの仕事をしています。迷子の猫を見つけた時はすぐに自宅へと連れて帰り、看病や世話を始めます。彼は猫達を養うことができるかどうかに関わらず、猫達を救い続けています。彼は猫達が食べる米を切らすことのないように、常に確認しています。」
現在、ウリさんの保護施設には多くの猫達が住んでいます。ウリさんと家族は猫達の食事を用意し、健康状態をチェックし、不幸な猫が増えないように去勢や避妊を続けています。
「ウリさんは多くの村人達に猫達のご飯を瓶詰めする方法を教えました。そして、彼を支援する人達は食料品や猫用ミルク、哺乳瓶、ケージ、毛布、目薬、耳薬などを彼のところへ送り続けています。」
「ウリさんは少し前に保護した猫を連れて獣医さんのところへ向かいました。彼は雨の中、弱った猫を救うために片道4時間の道をスクーターで走り続けたそうです。彼の行動力と強い想いに、私はいつも驚かされます。」
ウリさんはこれからも不幸な野良猫を助けるための活動を続けていきます。ウリさんと家族は尊い命のために保護施設を守り、村の全ての野良猫を救う決心をしているのです。
ウリさんは少年の頃にお爺さんから教えてもらったことを、今でも毎日続けています。ウリさんの優しい行動は、野良猫達の運命を変え、村人達の意識も変えたのです。ウリさんの強い想いと行動力、そしてどこまでも深い愛情に胸が熱くなりますね。
出典:Uli Sharbinie/gofundme/lovemeow
This post was published on 2019/09/25