カリフォルニアのある街で、5匹の猫と暮らしていた飼い主さんが亡くなりました。飼い猫だった『ベニー』と4匹の兄弟は、楽しい生活が一瞬で崩れ去ったことにとても混乱しました。
その後、無事に保護された兄弟達は、順々に里親さんが見つかっていきました。しかし、ベニーだけは最後まで引き取り手が現れなかったのです。
実はベニーは盲目で水頭症(脳の中に液体が蓄積する病気)を患っていました。そのため地元の動物病院で治療を受けながら、里親さんを探していたのです。ベニーは毎日ケージの中から来院する人達を見つめ、誰かが新しい家に連れて行ってくれるのを待ち続けました。
しかし、いくら待ってもベニーを引き取ってくれる人は現れませんでした。そこで獣医さんは地元の保護施設『ミロズ・サンクチュアリ』に相談すると、快くベニーを迎え入れてくれたのです。
動物病院から保護施設へと移ったベニーは、様々なことを学び始めました。また、神経科医の元で定期的な血液検査や内臓検査を行い、食事療法などの適切な治療を受け始めました。
検査や治療で大変なベニーですが、みんなが自分のためにやってくれていることが分かっているのか、獣医さんや施設のスタッフ達の言うことをちゃんと聞いているそうです。
そんな素直な性格のベニーは、美味しい食事と人間と遊ぶのが大好きで、スタッフ達にかまってもらえると、すぐに喉を鳴らし始めるそうです。
また、ベニーは爪研ぎタワーがとても気になったようで、タワーのそばがお気に入りの場所になったそうです。
施設に来たばかりの頃はいつも周りを怖がっていたベニーでしたが、スタッフ達のおかげでお茶目で活発な猫になりました。
「ベニーは盲目で水頭症を抱えていますが、いつも元気いっぱいです。彼はひとりで走り回ることができ、キャットタワーにも自由に登ることができます」とスタッフは言いました。
「最初の頃と比べるとベニーは随分変わりました。いつも寂しそうにしていたベニーは、愛らしい姿をたくさん見せてくれるようになりました。今のベニーはオモチャやご飯、そして新しい爪研ぎが大好きです!」
ベニーが施設に来てから数ヶ月が経ちました。ベニーは今、自分の新しい人生をとても愛していて、優しいスタッフ達と一緒に幸せな毎日を送っているのです。
出典:milosssanctuary/lovemeow
This post was published on 2019/08/07