ある日、足が太くて短い子猫が、地元の保護施設の玄関先で見つかりました。子猫の身体はとても小さく、ジャガイモほどの大きさだったそうです。
保護施設の医療チームで働いているケイトリンさんは、子猫がとても衰弱していたため、つきっきりの看護が必要だと感じました。「私はいつも危険な状態の子猫が運ばれて来ると、自宅に連れて帰って、看護することに決めています」とケイトリンさんは言いました。
生後6週の子猫にはいくつもの健康上の問題があり、24時間体制の看護が必要でした。ケイトリンさんは子猫の命をつなぐために、子猫を自宅に連れて帰り、ほとんど眠らずに看護を続けたそうです。
ケイトリンさんは子猫のことを『ポテト』と呼び始めました。そして自然とその呼び方が、子猫の名前として定着していきました。
ケイトリンさんのおかげで少しずつ元気を取り戻してきたポテトは、常にケイトリンさんの後を追うようになり、いつもそばにいるようになりました。
ケイトリンさんはそんなポテトを仕事場に連れて行き、一日中世話を続けたそうです。
ポテトは獣医さんの治療と薬を必要としていたため、ケイトリンさんはポテトと一緒に何度も動物病院に通いました。ケイトリンさんはポテトを元気にするために、可能性のあることは何でもすることに決めていました。一方のポテトは治療中も落ち着いていて、獣医さんの言うことをよく聞いていたそうです。
獣医さん達はポテトの身体を隅々まで検査して、いくつかの大きな問題があることに気づきました。
「ポテトは生後3ヶ月を迎えましたが、歯が6本しか生えていませんでした。ポテトは明らかに成長が遅れていました。」
ポテトの足は短いままで、身体もほとんど成長していませんでした。そのため獣医さん達はポテトが子猫症(ドワーフィズム。ホルモンの異常により、子猫くらいの大きさで成長が止まる病気)ではないかと思うようになりました。
また獣医さん達はポテトの腸にも問題があることを発見しましたが、ケイトリンさんのおかげでひとりでもトイレができるようになったそうです。
身体に問題を抱えているポテトは、これから先も薬による治療を続けていく必要があります。そんな状態にもかかわらず、ポテトはいつも楽しそうに遊んでいて、毎日を幸せそうに過ごしているそうです。
「ポテトはいつもオモチャ遊びを楽しんでいます。彼のお気に入りのオモチャは、紐のついた小さな鳥のヌイグルミです。私がそのオモチャを決まった場所にぶら下げておくと、彼は仰向けになりながら、いつまでも楽しそうに遊んでいます。」
そしてご飯の時間を迎えると、ポテトは可愛い足取りでヨタヨタと歩いてくるそうです。
ポテトの体重はこの2ヶ月間で300gしか増えませんでした。ポテトの身体はこれから先も小さなままですが、その大きな個性と愛情で小さな身体を補っているのです。「ポテトはあごを撫でられるのが大好きで、全身を撫でられると自分自身の毛づくろいを始めます。」
「ポテトの存在は私達家族にとって喜びそのものでした。彼は人間との生活が大好きで、既に新しい家族を見つける準備が整っています。」
「きっとポテトは小さな翼を広げて、これから出会う里親さんの心に飛び込んでいくことでしょう」とケイトリンさんは話してくれました。
こうして身体が小さいままのポテトは、ケイトリンさんのおかげで元気を取り戻すことができました。ポテトはこれから新しい里親さんの元へと旅立っていきますが、新しい家でもたくさんの愛情を注がれながら、毎日を楽しく生きていくことでしょう(*´ω`*)
出典:foster.rinse.repeat/lovemeow
This post was published on 2019/01/14