今から数ヶ月前のこと、ラズベガスに住む養育主のニッキ・マーティネスさんと夫は、猫達の住処になっていた家から、合計で69匹の猫と子猫を保護しました。
その後すぐにニッキさんの夫は、近所の廃材置き場で子猫の鳴き声を聞いて、救出活動を始めました。ニッキさんの夫は廃材をかき分けながら子猫へと近づこうとしましたが、なかなか子猫のところまで辿り着くことができませんでした。「私の夫は約3mほどの高さの廃材をかき分けながら進みました。そして数時間後、やっとのことで子猫を保護することに成功しました」とニッキさんは言いました。
「子猫が全身が汚れていて、非常に痩せ細っていて、とても衰弱していました。」
夫婦は保護した子猫に『ジョリー』と名づけました。
ジョリーを保護してから2週間後、他の同年齢の子猫達は2倍の大きさに成長しましたが、ジョリーだけは成長していませんでした。
心配になったニッキさんは2ヶ所の動物病院へとジョリーを連れて行きましたが、獣医さんには特に異常がないと言われました。しかし、ニッキさんは何かがおかしいと感じていたため、3人目の獣医さんのところへと向かいました。
そこで隅々まで検査してもらった結果、ジョリーが救助される前の生活に、成長を妨げる要因があったことを突き止めたのです。
「ジョリーは私達の家に来る前に、ひどい飢えに苦しんでいました。そのため彼女が一番栄養を必要としていた時に、適切な栄養素を摂取することができませんでした。」
「ジョリーは私達の家でご飯を食べ始めましたが、成長に必要な栄養素を吸収することができなくなっていました。そこで獣医さんに言われた通り、私達はジョリーに消化酵素とビタミン剤を与え始めました。すると徐々に彼女の身体にエネルギーが満ちてきて、日に日に元気を取り戻していきました。」
最終的にジョリーは成長を始め、少しずつ体重を増やしていきました。ジョリーは猫カリシウイルス感染症(猫カリシウイルスの感染により、呼吸器症状の他に口内炎や舌炎、関節炎を起こす病気)も患っていましたが、獣医さんのおかげで無事に克服することができたそうです。
ジョリーは生まれてすぐに辛い状況を経験しましたが、夫婦や獣医さん達のおかげで、幸せな方向へと向かい始めたのです。ジョリーはいつも優しくしてくれる夫婦のことが大好きで、すっかり肩の上がお気に入りの場所になりました。
そして12月27日、ジョリーは体重が900gになりました。ジョリーをずっと看護してきた夫婦は、ここまで成長することができたジョリーのことをとても誇りに思っているそうです。
あの日、廃材置き場で独りぼっちだったジョリーは、自分の力だけでは生き残ることができませんでした。ジョリーは夫婦の優しさと愛情で、ここまで成長することができたのです。
「ジョリーが保護の前に暮らしていた場所は、とても危険な場所でした。私達は彼女をその環境から助け出すことができて、とても嬉しく思っています。」
ジョリーは現在、生後約4ヶ月で体重は1.1kgほどです。「ジョリーは同じ年齢の子猫よりもかなり小さな身体をしています。もしかすると彼女はこれから先も、他の猫のようには大きくならないかもしれません。」
ジョリーの身体はとても小さいですが、心の中は愛情がいっぱいで、毎日の生活を全身で楽しんでいるのです。
夫婦は少し前にジョリーのために新しい里親さんを見つけました。ジョリーは明日、生涯の家へと旅立って行くそうです。
「私達は弱々しかったジョリーがここまで来れたことをとても嬉しく思っています。彼女はこれから新しい家へと旅立って行くため、私達はもう彼女に会うことはないでしょう。でも彼女にはこれからの成長を助けてくれる、優しくて素晴らしい新しいお母さんがいます」とニッキさんは話してくれました。
出典:myfosterkittens/lovemeow
This post was published on 2019/01/08