2週間前の寒い日のこと、産まれてから数時間しか経っていない迷子の子猫が、冷たい路上で見つかりました。子猫を見つけた人はすぐに子猫を保護すると、地元の保護施設へと連れて行きました。
施設で子猫を受け取ったクリスさんは、子猫の身体を電気パッドで温め始めました。するとそれから10分が経過した時、子猫の身体が少しずつ動き始めたのです。
まだ幼い子猫には養育主さんの力が必要でした。そこでクリスさんはすぐに養育主のハンナ・ショーさんへと連絡をして、子猫を助けることができるかを尋ねました。
ハンナさんは急いで車に飛び乗って、子猫を迎えに行きました。ハンナさんは子猫に必要なものを全て用意していたため、到着してすぐに子猫の看護を始めることができました。
ハンナさんはクリスさんから子猫を引き取ると、電気パッドの上に置いて、少しずつミルクを飲ませ始めました。
「幼い子猫は自分で体温を調整することができず、見ることも聞くこともできません。この年齢の子猫達には、母親の愛情とケアが必要です」とハンナさんは言いました。
子猫は全身が埃だらけで、とても汚れていました。ハンナさんは子猫を優しく拭いた後、温かい保育器に入れて、一晩中1時間半おきにご飯を食べさせ続けました。ハンナさんは生きるために戦い続ける子猫に『ロザリータ』と名づけました。
ロザリータは最初の夜を何とか乗り越えることができましたが、食べることにとても苦労していました。ロザリータの体重は僅か82gで、生きるための栄養をとるために、多くの看護を必要としていました。
「ロザリータは一晩で4gほど体重を落としました。私は彼女に経管栄養法(消化管内にチューブを挿入して栄養剤を注入し、栄養状態の維持や改善を行う方法)を行いました。」
それから丸一日が経つ頃には、ロザリータは安定して体重を増やすようになっていました。またロザリータは自らシリンジでミルクを飲み始めたのです。
その姿を見たハンナさんは「この子はもう大丈夫」と胸を撫で下ろしました。ロザリータはご飯のたびにお腹を膨らませて、満足そうな姿を見せてくれるようになりました。
「母猫と離ればなれになった子猫は、人間の助けが必要です。もしロザリータがあの時保護されていなかったら、今頃はもう彼女の命はなかったことでしょう。」
その後もハンナさんのおかげですくすくと成長したロザリータは、10日齢で体重を2倍にしました。
そして2日前、ロザリータは初めて目を開きました。それはほとんど無休で世話を続けてきたハンナさんにとって、大きな幸せを感じる瞬間でした。
現在2週齢を迎えたロザリータは、いつもたくさんのご飯を食べて、お腹をぷっくりと膨らませています。ロザリータは毎日の暮らしに満足しているようで、ハンナさんに幸せそうな姿をたくさん見せてくれているそうです。
こうして寒さの中で独りぼっちで見つかったロザリータは、優しい人達のおかげで新しい人生を始めることができました。今のロザリータは日に日に大きく成長していて、少しずつ自分の世界を広げているそうです。
そしてロザリータが何か新しいことをするたびに、ハンナさんは興奮して、心から幸せを感じているそうです。
出典:Hannah Shaw/lovemeow
This post was published on 2018/12/01