今から6ヶ月前、カリフォルニア州サンタアナで1匹の子猫が発見されました。子猫は熱波の中、壁の中から出られなくなっていたのです。
子猫の大きな叫び声は、家にいた家族の耳に届きました。家族が声のする方へ向かうと、石壁の中から声が聞こえてきたため、とても驚いたそうです。
「家族は工具を持ってきて、子猫を助け出すために自宅の壁を壊し始めました」と馬のトレーナーをしているクリスティン・スティーブンソンさんは言いました。
家族が壁にいくつかの穴を開けると、中にいた子猫の姿を確認することができました。子猫はずっとお母さんを求めて大きな声で叫んでいましたが、家族が辺りを探してもどこにも姿はありませんでした。
家族は子猫の状況を見て、子猫を咥えながら壁の上を移動していた母猫が、間違って子猫を落としてしまったのだろうと考えているそうです。
「家族はすぐに近くの救急動物病院に子猫を連れて行きました。そしてその日の夜に、動物病院で働く友人が、私のところに電話をかけてきました。」
獣医さんの話によると、もし家族が子猫を助け出していなければ、暑さのために2〜3時間で命を落としていただろうということです。
クリスティンさんは友人からの電話で、子猫の人工保育ができないかと聞かれました。
「私は友人に引き取ることを伝えて、子猫を自宅へと連れ帰ってきました。子猫には2時間ごとの食事が必要だったため、家事をしている時も仕事をしている時も、私は常に子猫と一緒にいました。私は子猫と一緒にベッドで眠って、仕事の時はカンガルーのように子猫を服のポケットに入れて運びました。」
また、クリスティンさんはどこに行く時も子猫用品とキャリーを持って行ったそうです。
「私の仕事のお客さんは、子猫の姿を見て『新しい息子ができたのかい』と冗談を言ってきました。私は子猫を引き取ったことでいくつかの仕事ができず、睡眠も十分に取ることができませんでしたが、子猫を育てることにはその何倍もの価値がありました。」
クリスティンさんは子猫に『ウォーリー(Wall-E)』と名づけました。ウォーリーはご飯を食べ終わると、いつもクリスティンさんに抱きついて、愛情を求めて鳴いてきたそうです。
「ウォーリーはとても苦しい時期を乗り越えてきました。彼はとても強く、恐れを知らず、忍耐強く、愛情深い猫です。彼は壁の中で動けなくなった時も、決して自分の運命を諦めませんでした。」
ウォーリーはクリスティンさんの家で、お姉さん猫の『スクワーカーズ』に出会いました。ふたりはすぐに友達になって、楽しい時間を一緒に過ごし始めました。ふたりは一緒に家の中を走り回って、午前4時に家族を起こしに来るそうです。
クリスティンさんは既に2匹の保護猫(スクワーカーズとパンダ)と暮らしていたため、ウォーリーを里子に出そうと考えていました。でもウォーリーは家に来てすぐに、クリスティンさんの心の奥まで侵入して来たのです。
「ウォーリーを預かってから2週間も経たないうちに、私は彼を手放せなくなっていました。そのため私は彼を家族の一員に迎えることに決めました。」
ウォーリーはクリスティンさんのことをお母さんのように思っているようで、いつも抱っこされながら、幸せそうに喉を鳴らしているそうです。
「ウォーリーはとても甘えん坊で、喉のゴロゴロが止まりません。彼は自然を感じることが好きなようで、いつも私と一緒に車に乗って出かけます。彼はハーネスをつけて散歩をしたり、キャンプをしたり、馬に乗ったりするのが大好きです!」
「私はウォーリーと出会えたことにとても感謝しています。彼のおかげでいつも笑顔が絶えません。彼は私の天使で、いつも信じられないほどの絆を感じています。彼との暮らしは本当に素敵なことばかりです」とクリスティンさんは幸せそうに話してくれました。
こうして壁の中から救い出されたウォーリーは、幸せな生活を手に入れることができました。クリスティンさんのおかげですっかり甘えん坊になったウォーリーは、これからもたくさんの愛情を感じながら、幸せな毎日を送って行くことでしょう(*´ω`*)
This post was published on 2018/04/23