まるでカンガルーのように立つ『ラス』は、肘の関節がない状態で生まれた子猫です。ラスは兄弟といっしょに保護されたのですが、ラスだけは未熟児だったため、兄弟と比べると体重が半分ほどしかなかったのです。
とても弱々しかったラスですが、施設のスタッフの愛情を一身に受け、ここまで大きく成長することができました。
ある日のこと、保護施設に新しい子猫達がやってきました。早速スタッフがラスに子猫達を紹介すると、ラスの母性本能に火がついたのです!
ラスは子猫達の姿を見るなり、優しく毛づくろいを始めました。
その後、スタッフが子猫達にミルクをあげてケージの中に入れると、ラスもその中へ入ろうとしたのです。
どうやらラスは子猫達の子守りがしたくてしょうがないようです。その勢いに負けてケージを開けてあげると、まるで母親のように子猫達の面倒を見始めたのです。
ラスの愛情はとっても深く、施設で多くの子猫を育ててきたスタッフ達が「こんなに愛情を注ぐ子猫を今まで見たことがない!」と驚いてしまうほどでした。ラスはとても子猫達のことを気遣っているようで、子猫達の側にいる時は極力物音を立てないようにしているそうです。
ラスは子猫達といつもいっしょにいたいようで、ケージのドアが閉まっていると「ねぇ、中に入ってもいい?」と目をキラキラさせて懇願してくるのです。この顔には、誰も「ノー」とは言えませんよね!
子猫達も優しいラスお母さんのことが大好き。
もちろん子猫達が遊んでいるときも、ラスは目を離しません。
そんな愛情いっぱいのラスの姿に、スタッフはいつも幸せを感じているそうです。そして、いつしかラスを手放せなくなったスタッフは、ラスを施設の中で一生面倒を見ることに決めたのです。
こうして愛情いっぱいのラスは、施設の正式なメンバーになりました。もしかすると、ラスは幼い頃にスタッフからもらった愛情を、子猫達に返しているのかもしれませんね。
これからもラスは、施設でたくさんの子猫達に出会うと思いますが、優しいお母さんとして、出会った全ての子猫達を温かく育てていくことでしょう♪
This post was published on 2016/06/19