ある日、森の近くのアパートの敷地内を彷徨い歩く子猫の姿が発見されました。子猫は独りぼっちで、ゴミ捨て場で食べ物を漁って、生き延びるために何でもしていました。
子猫を見つけた男性は、子猫を見捨てることができなくて助けを求めました。それは保護団体『スパークル・キャット・レスキュー』で養育ボランティアをしている娘のサラさんでした。
それから約8日間、二人は子猫を見つけた場所に食べ物を持って行って、子猫との信頼関係を築いていきました。
サラさんの父親は毎日子猫を保護するために色々な方法を試して、ついに子猫を捕獲器で捕まえることに成功しました。子猫は最初とても驚いた様子でしたが、中に置かれていたたくさんの猫缶に気づくとすぐにそちらに気を取られました。
その後、キャリーの中に移された子猫は怖がって不安そうにしていましたが、その大きな瞳の奥には愛情を求める優しい心が隠されていました。
「私達は子猫を安全な場所に連れて行って、彼の状態を観察することができました。彼はとても小さくてお腹を空かせていましたが、幸いなことに大きな健康上の問題は見られませんでした」とサラさんが言いました。
『マック』と名付けられた子猫がサラさんの膝の上で落ち着くと、恐怖心が徐々に薄れていきました。そしてマックはもう戦う必要がないことを理解しました。マックは心地良い毛布に包まれながらサラさんの抱っこに癒されて、大きな音で喉をゴロゴロと鳴らし始めました。
「私はマックのためにオモチャと柔らかい毛布、そして十分なご飯のある安全な場所を用意しました。彼はすぐに家の中での生活に慣れましたが、大きな音や突然の動きにはまだ強く警戒していました。そのため私は引き続き信頼関係を築きながら、人間との生活に慣れさせることに重点を置きながら世話を続けました。」
サラさんはマックが落ち着くことができるように、抱っこができるヌイグルミをプレゼントしました。するとマックはすぐにヌイグルミの下に潜り込んで身を潜めました。
栄養たっぷりの食事と心地良いベッド、そして尽きることのない愛情に包まれたマックは、完全に花を咲かせて無限のエネルギーで家中を駆け回るようになりました。「マックのお気に入りはレーザー光線を追いかけたり、キャットタワーに登ったり、窓から鳥を眺めたりすることです。」
サラさんはマックの生涯の家を見つけようと考えていましたが、サラさんの父親はマックのことが片時も頭から離れませんでした。
「お父さんはマックのことをとても大切にしていました。マックが野外にいる時は独りぼっちで過ごしているのが心配で、毎日どうやって捕まえようかと考えていました。そして私が養育を始めると、お父さんは毎日朝と晩に彼の様子を見に来ました。」
そんな父親の気持ちはマックにも伝わりました。マックは毎回大きな音で喉を鳴らしながら嬉しそうに父親を迎えて、愛情いっぱいに抱きつきました。
そんなマックは先住猫とも仲良くなりました。ふたりはソファーの上で丸くなって、寄り添いながら眠りに落ちていくことがよくありました。「かつては内気だったマックですが、今ではすっかり甘えん坊でお茶目な子猫になりました」と保護団体の代表のステファニー・グランサムさんが言いました。
サラさんはマックの生涯の家族が彼をいつ見つけてくれるだろうかと考えていましたが、その家族はずっとそばにいたことには気づいていませんでした。
サラさんの父親はずっとマックのところに通い続けて一緒の時間を過ごしていましたが、ついにマック無しの人生が想像できないことに気づきました。「マックは養育期間を終えて、正式にお父さんの家に迎えられました」とサラさんが言いました。
マックは新しい家で父親の後をついて回って、生涯の家にある全ての家具を自分のものにしました。「マックは完全にお父さんの家の王様になっていて、自分専用の玉座も持っています」とサラさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして森の近くで生き延びようとしていたマックは、優しい親子のおかげで大きく変わることができました。これからもマックは常に温かい愛情を感じながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
This post was published on 2025/12/31