『オルガ』、『マーシャ』、『イリーナ』という名前の子猫の3姉妹は、保護施設に入るまで本能と運を頼りに何とか野外で命をつないできました。
生後7〜8週間の子猫達は人間のことを非常に警戒していて、保護されてからもキャリーケースの中や物陰に隠れながら過ごしていました。しかし、養育主のモリーさんが根気よく子猫達に接し続け、オヤツなどを使って少しずつ距離を縮めていきました。
「子猫達が家にやって来た直後、すぐにペットサークルから飛び出して大変でした」とモリーさんが言いました。
子猫達は入り込める場所ならどこにでも隠れました。最初の数日間はベッドや布団の下、枕の後ろなどに隠れ続けていました。「私は空いた時間にできるだけ子猫達の隣に座って、会話したり遊んだりしました。すると子猫達は私のことを少しずつ信頼し始めました。」
また子猫達の信頼を得るために、モリーさんは子猫達の部屋で眠ることもありました。「真夜中に子猫が飛び乗ってきて、私の上で丸くなるのを感じました。そして朝を迎えて目が覚めると、私と一緒にベッドで寝ている3匹の姿がありました。」
モリーさんの優しさが伝わると、子猫達の本来の性格が輝き始めました。
サビ猫のイリーナは一番最初にモリーさんに懐いて、優しく撫でられるとすぐにとろけました。薄い三毛猫のオルガは好奇心旺盛で、一番最初に冒険に出かけました。
三毛猫のマーシャは一番警戒心が強い子猫でしたが、数日間周囲の様子や勇敢な姉妹の姿を観察すると、次第にリラックスしていきました。
モリーさんは子猫達と1対1で寄り添う時間を作って、それぞれのペースで自信をつけられるようにしました。そして保護から1週間が経つ頃には、子猫達はたくさんの愛情を求めるようになったのです。
「家に来た時はあんなに怯えていたのが信じられません。子猫達は壁と書類棚の隙間に体を押し込んで、何時間も重なり合ったまま過ごしていました。」
今では子猫達は撫でられることが大好きになっていて、モリーさんが部屋にいる時はいつでも気を引こうとしてきます。
「私が養育部屋に入ると、子猫達はどんな場所にいてもすぐに飛び上がって駆け寄ってきます。3匹の中で一番人間のことを疑っていたマーシャでさえ、すっかり膝好きの子猫になりました。子猫達がリラックして、快適な生活に馴染んでいく姿を見るのは本当に嬉しいことです。」
そんな中、今シーズン初の雪がちらつき始めると、モリーさんは子猫達が厳しい寒さにさらされることなく、安全な屋内にいられることに安心しました。
そしてついに子猫達の里親募集が始まると、遠い場所に住んでいる家族からすぐに連絡が入りました。「その家族は今年の初めに愛する老猫を亡くし、Instagramで子猫達に一目惚れしました。」
家族は再び里親になる心の準備ができると、3姉妹全員を家に迎えることに決めました。「里親になることを決めた家族は、大好きだった愛猫がいなくなってどれだけ寂しかったかを泣きながら伝えてきました。」
家族は自宅にキャットツリーとオモチャとベッド、さらに子猫達が望む全てのものを揃えた猫部屋を用意しました。
そして先週末、家族は片道7時間車を走らせて子猫達の元にやって来ました。「家族のうちの1人は在宅勤務だったため、子猫達はいつでも温かい膝の上でくつろぐことができます。とっても甘えん坊で仲良しな子猫達にとって、これ以上ないほど幸せなスタートを切ることができました」とモリーさんが嬉しそうに話してくれました。
こうしてモリーさんの元で人間のことを信頼した子猫達は、生涯の家族の元に旅立って行きました。子猫達はこれからもお互いに愛情を注ぎ合いながら、優しい家族の元で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
This post was published on 2025/12/02