ある日、工事が目前に迫っていた裏庭で、母猫と子猫達の姿が発見されました。
母猫は身の回りの全てのことを警戒していて、常に子猫達を守ろうとしていましたが、人間が近づくことを許してくれました。そんな親子のことを知った保護団体『リトル・ワンダラーズ・NYC』のスタッフ達がすぐに駆けつけて、母猫と4匹の子猫達を安全な養育主さんの家へと連れて行きました。
養育主さんの家に着いた親子は見知らぬ環境に戸惑って、みんなで身を寄せ合いながら過ごしていました。親子は少し怖がっていましたが、スタッフ達のおかげで工事が迫っていた危険な場所から逃れることができました。
『シャドウ』と名付けられた母猫と子猫達は、静かで居心地の良い環境で数日間過ごすと、快適な室内生活を受け入れ始めました。親子は獣医さんの元で必要なケアを受けて、今までに経験したことがないほどのたくさんの食べ物を楽しみました。
しかし、救助活動はこれで終わりではありませんでした。保護団体のスタッフ達は行方不明の子猫を探すために、再び裏庭へと戻りました。そして2日後、スタッフ達は独りぼっちの子猫の姿を発見したのです。
スタッフ達は『バッキー』と名付けた子猫の首に、特別な治療が必要な傷があることに気づきました。「母親や兄弟達と離ればなれになったバッキーは、生き延びるために必死に戦っていました」とスタッフが言いました。
ようやく安全な家の中に入ることができたバッキーは、すぐに暖かい毛布にくるまりながらリラックスして、喉をゴロゴロと鳴らし始めました。
バッキーはキャリーに入ることも気にせず、獣医さんの前では自分を助けようとしていることが分かっているかのように、治療中もずっと大人しくしていました。
適切な治療と十分な愛情のおかげで、バッキーは見事に回復して、室内生活にも完璧に順応しました。そして、もう二度と飢えに苦しむことも避難場所を探す必要もないことに気づくと、本来の明るくて活発な性格が輝き始めました。
「バッキーはとっても素敵な個性と心を持った、本当に可愛い子猫です。」
バッキーは人間の優しさに触れた瞬間から、これ以上ないほどの愛情で満たされました。恐れ知らずで社交的なバッキーは、養育主さんの後をどこまでも追いかけて、養育主さんの行動の全てに積極的に関わろうとしました。
「バッキーは遊んでいる時も、寄り添っている時も、人間の気を引くことが大好きです。彼は生後3ヶ月とは思えないほど落ち着いていて、野生の子猫のように遊んでいる時でさえ、噛んだり引っ掻いたりすることはありません。」
そしてバッキーは毎回遊び終わると、養育主さんの腕の中で丸くなって幸せそうにくつろぎ始めます。また食への愛が並外れているバッキーは、食事の時間にお皿に顔から飛び込まないようにする練習をしている最中だそうです。
「バッキーはいつも楽しそうで、愛情深く、本当に人間のことが大好きです。でも他の猫と一緒にいることも好きです。」
一方、母猫のシャドウも室内生活を完全に受け入れました。今では窓辺で暖かい太陽の光を浴びながら、のんびりと近所の人達や動物達を眺めています。
子猫達が自立した今、シャドウの母親としての日々は終わりを告げました。シャドウは既に里子に出る準備ができていて、生涯の家族との出会いを待っている最中だそうです。
そしてバッキーは室内生活を存分に楽しんでいて、いつも周りにいる人達の心を明るくして、たくさんの幸せを家の中に運び続けているそうです。
これからもバッキーは毎日の暮らしに幸せを感じながら、いつまでも安全な家の中で楽しい毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
This post was published on 2025/11/28