536日間行方不明になっていた猫。お母さんの腕の中に飛び込む姿に思わず胸が熱くなる

ミンディ・クリナーさんと夫のルークさんが保護施設『ペニンシュラ・リージョナル・アニマル・シェルター』から猫の『カット』を引き取った時、カットは非常に臆病で、他の猫達が遊んでいる時も物陰に隠れていました。ミンディさんはカットが自信を取り戻すためには、家族の助けが必要だと感じました。

「私はカットの目を見て、愛情を欲しがっていることが分かりました」とミンディさんが言いました。

出典:Lost & Found Pets

その後、ミンディさんの家に引っ越したカットは、新しい環境の中で少しずつ変わっていって、ついに家族に心を開きました。それからしばらくしてミンディさんが出産すると、カットは赤ちゃんのことを愛して、たくさんの愛情を注ぎ続けました。その姿を毎日見ていたミンディさんは、カットを家族に迎えたことが間違いではなかったことを強く感じました。

カットは生涯の家で自信をつけて、庭をウロウロしたり、ちょっとした探検をするのが好きになりました。そんなある日のこと、ミンディさんが庭に出たカットを呼び戻そうとすると、カットの姿がどこにも見当たりませんでした。

慌てたミンディさんはすぐに地元の迷子猫のFacebookページを運営している女性に連絡をとって、情報を拡散してもらいました。そして夫と共にあらゆる手を尽くし、慣れ親しんだ匂いで家に戻って来れるように、トイレやご飯を家の外に置いたりしました。

また近所の様々な場所に小さなシェルターを設置して、友人達にも協力してもらいながらシェルターを毎日確認して回りました。さらに数えきれないほどのポスターも貼りましたが、結局カットを見つけることはできませんでした。ミンディさんは毎晩近所を歩き回ってカットの名前を呼び続けましたが、時間の経過と共に徐々に希望を失っていきました。

「数週間が1年になり、さらに時間が過ぎていきました。私の壊れた心の亀裂は日に日に大きくなっていきました。」

そしてカットが行方不明になってから536日後、ミンディさんはもう来ないだろうと思っていた電話を受け取りました。カットが見つかったというのです!

出典:Lost & Found Pets

「きっと間違いだろうと私は思いました。動物管理局が残した留守番電話には、ペニンシュラ・リージョナル・アニマル・シェルターに連絡して、カットを探すようにというメッセージが入っていました。私は急いでシェルターに向かって、涙をこらえながら入り口をくぐりました。」

ミンディさんが保護施設に到着して話を聞くと、ある男性がカットのことを野良猫だと思って、約1年間ご飯の世話をしていたことが分かりました。その男性はカットが車に轢かれて一命を取り留めた後、動物管理局に連絡をしたそうです。すると動物管理局のスタッフがマイクロチップを見つけて、その猫がカットだと分かったのです。

ミンディさんはすぐにカットを発見した男性に連絡を取って、男性の家に車で向かいました。そしてミンディさんが到着すると、ちょうどカットが庭のポーチでオヤツを食べているところでした。その後、ふたりが顔を合わせると、まるで時間が全く経っていなかったかのように、すぐに打ち解けました。

出典:Lost & Found Pets

「私はカットが怖がるかもしれないと思い、階段に座って彼の方から近づいて来るのを待ちました。すると彼はすぐに私の膝の上に乗ってきて、ゴロゴロと喉を鳴らし始めました。私が車に向かって歩き始めると、夫のルークがカットの世話をしていた男性と話をしていました。」

「カットは私の想像以上に大きな音で喉を鳴らして、何度も私に頭突きをしてきました。それはまるで壊れた私の心の破片を、元の位置に押し戻してくれているようでした」とミンディさんが話してくれました。

カットは家族と再会した瞬間、ついに家に帰れるのだと分かって、これ以上ないほどの幸せを感じました。

出典:Lost & Found Pets

そして536日ぶりに家にも戻ると、カットはすぐに落ち着いて、猫の仲間に挨拶をして、まるで何事も無かったかのように過ごし始めました。カットとミンディさんは可能な限り寄り添い合って、お互いのことを抱きしめながら再会を喜びました。またカットが本来いるべき場所に戻って来られたことに、家族全員が心から感謝しているそうです。

This post was published on 2025/08/14