キジトラ猫の『モットモット』はこれまで、家の中の暖かさや安全なことを知らずに野良猫として暮らしてきました。
そんな中、モットモットは優しく世話をしてくれる女性に愛情を感じて、女性の元に通うようになりました。女性はいつも近所の野良猫達のためにご飯を用意していて、猫達を助けるために最善を尽くしていました。
その後、モットモットは生後8ヶ月で妊娠して、女性が家を空けている間に出産を迎えました。そして女性が帰って来ると、子猫達の中で唯一生き残った『トゥンキ』の姿を発見しました。
「女性はモットモットとトゥンキを助けることを決意して、家の中に入れると私達の元に連絡してきました。そのおかげで猫の親子は安全な養育主さんの家で暮らすことができるようになりました」と保護団体『ザ・ストレイ・キャット・クラブ』のスタッフのリビーさんが言いました。
家の中で暮らし始めたモットモットは、突然の動きや大きな音に怯えていました。しかし、頭の上に屋根があり、我が子と一緒に寄り添うことのできる心地良いベッドがあることに感謝していました。
モットモットは唯一の我が子のトゥンキのことを溺愛していて、最初からトゥンキのあらゆるワガママに応えていました。モットモットからたくさんの愛情を注がれたトゥンキはみるみるうちに成長していき、お腹がふっくらとして、寝床の中で楽しそうに体をくねらせながらエネルギーを湧き上がらせていました。
トゥンキはさらなる愛情を求めてモットモットに寄り添うと、そのままお母さんを枕にしながら眠りに落ちていくことがよくありました。
モットモットは養育主さんの元で人間との信頼関係を学んで、養育主さんにたくさん話しかけるようになりました。まだ膝の上には乗りませんが、いつも優しくしてくれる養育主さんに安心感と愛情を感じているそうです。
一方のトゥンキは自信に満ちた冒険家です。
トゥンキは足場を見つけるとすぐに登って、部屋の隅々まで探索しています。モットモットはそんな気軽に歩き回るトゥンキの姿を見て、さらに室内生活に安心感を感じることができ、それが人間との信頼関係を深めるための助けになっているそうです。
「野外で生き延びていたモットモットとトゥンキは、愛情溢れる家庭で元気に育っています。」
トゥンキは常に愛情を感じながら成長していて、これまでに一度も食事を欠かしたことがありません。トゥンキの体はまだ小さいですが、その魅力的な個性でいつも部屋全体を明るく照らしているそうです。「トゥンキは好奇心が旺盛で、思わず心が溶けてしまうほど愛らしい顔をしています。」
「トゥンキは一生懸命に遊んで、幸せそうに昼寝をして、温かい膝とフカフカの毛布に喜びを感じています。そして朝を迎えると新しい一日の始まりにワクワクして、興奮しながら足に飛びついてきます。」
そんな無邪気なトゥンキが危険な目に遭わないように、モットモットはいつもそばにいて、トゥンキが鳴き始めるとすぐに駆けつけます。
「ふたりは完全なペアです。モットモットは子育てに必要な環境が整っていることに喜びを感じていて、トゥンキは自由に探索できることに興奮しています」とリビーさんが話してくれました。
人生の大半を野外で過ごしたモットモットは、快適な室内生活を満喫しています。そして大切な我が子が成長している姿を見ながら、大きな喜びを感じているのです。
こうして優しい女性が手を差し伸べてくれたおかげで、モットモットとトゥンキの人生は一変しました。親子はこれからも安全な家の中でお互いに愛情を注ぎ合いながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
This post was published on 2025/06/15