ある家族が農場で野良猫や捨て猫を引き取って世話をしていました。しかし、すぐに手が負えなくなって、猫達が必要としているケアを提供することができなくなってしまいました。
その話を聞いた保護活動家のジュリーさんは、猫達を助けるためにすぐに行動を起こしました。ジュリーさんは保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』の支援を受けて、猫達を1匹ずつ救助し始めました。
助けを必要としていた猫達の中に、いつも納屋の一番上の窓で過ごしている黒白のオス猫がいました。その猫は数匹の子猫達の父親だと推測されました。
「その猫は怪我を負っていたため、ジュリーさんは安全に捕まえるために捕獲器を設置しました。猫はとてもお腹が空いていたため、すぐに捕獲器の中に入ってきました」と保護施設のセリーヌさんが言いました。
猫はすぐに動物病院に運ばれて、傷の手当てをしてもらい、必要なケアを全て受けました。「猫は引っ込み思案で常に頭を下げていましたが、人間に撫でられたり、世話をされたりすることを許しました。」
『アキレ』と名付けられた猫は目の感染症と歯の治療を行い、もつれた毛を全て取り除いてもらうと、徐々に体力と活力が回復していきました。そして体の傷が治ると、ついに目を開けられるようになったのです。
保護先のセリーヌさんの家では美味しいご飯がすぐに手に入り、身の回りには清潔で心地良い毛布がたくさんあったため、アキレは新しい生活に完全に魅了されました。
推定年齢が8歳で複数の子猫の父親だったアキレは、ついに野良生活を終わらせて、父親の役割から引退しました。アキレは人間の近くにいることを好むようになりましたが、他の猫や子猫達に対する愛情が薄れることはありませんでした。
「アキレは野良猫だった時から長い道のりを歩んできました。彼は優しくて穏やかな性格をしています。」
「アキレは平和と静けさが好きで、人間に寄り添うことが大好きで、いつもたくさんの愛情を求めています。また社交的な性格の彼は、他の猫と一緒に過ごし、子猫と遊ぶことを楽しんでいます。」
「アキレは厳しい生活を送ってきたにもかかわらずハグが大好きで、まるで赤ちゃんのように愛情を切望しながら毎日を精一杯生きています。」
そんなアキレの元に保護された子猫達がやって来ると、すぐに子猫達はアキレののんびりとした性格に惹かれて、アキレに寄り添ったり、顔を擦りつけたりするようになりました。
アキレは子猫達のヤンチャな振る舞いを気にすることなく、喜んでレスリングをして、全てのイタズラを許しました。また子猫達の遊び心に刺激されて、子猫達の無限のエネルギーに追いつこうとしているそうです。
そんなアキレは窓辺で暖かい太陽の光を浴びるのもお気に入りで、お昼寝仲間を抱きしめながらまったりとした時間を楽しんでいます。
最初はとっても恥ずかしがり屋な保護子猫でも、アキレの優しさにすぐに安心して、アキレに導かれるままに人間のことを信頼していきます。アキレのおかげで全ての子猫が、自分が愛されていると感じることができるのです。
「半分閉じたような少し悲しそうな目が特徴的なアキレは、短くてフワフワの足をしていて、まるでアライグマのような歩き方をしています。」
「アキレは毎晩人間のベッドに登って、私達とハグをしながら映画を見たりしています。彼はもっと私達と親密になるために、私達の上に乗ることをためらいません。」
「アキレは最悪の状況を乗り越え、幸せな王子様へと変身しました。」
過去2年間、セリーヌさんの元で多くの猫や子猫達を助けてきたアキレは、セリーヌさんの心の奥深くへと入り込み、正式に家族の一員になりました。
今ではホームセンターで一緒に買い物をするなど、セリーヌさんとの時間を心から楽しんでいるそうです。
こうして農場から助け出されたアキレは、セリーヌさん達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。これからもアキレは他の猫や子猫達を喜ばせ、みんなが自信をつけるための手伝いをしながら、大好きなセリーヌさんと一緒に幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典：comrescuemontreal／lovemeow
This post was published on 2025/03/03