ある日、タイのプーケットに住んでいる女性が歩いて仕事場に向かっていると、どこからか猫の鳴き声が聞こえてきました。女性が立ち止まって辺りを見渡すと、田んぼに横たわっている1匹の猫の姿を発見しました。
猫の全身はひどい状態で、痛みに耐えているようでした。さらに猫はご飯を食べることができなくなっていて、とても衰弱していました。
幸いなことに猫を見つけた女性はプーケットにある保護施設『ソイ・ドッグ・ファウンデーション』で働いていました。女性はすぐに猫を保護して、施設の獣医チームのところに連れて行きました。
「猫は非常に弱々しくて、全てのことを諦めているよう見えました。獣医チームは初め、彼女にご飯を食べさせるのにも苦労していました。また彼女は重度の脱水症状に陥っていました」と保護施設のミーブ・ヘンリーさんが言いました。
しかし、獣医チームは決して猫の命を諦めませんでした。獣医チームはすぐに必要な治療を始めて、猫に『ローズ』と名付けました。
「ローズは皮膚の治療のために治療薬を与えられました。ひどく汚れていた耳は綺麗にされて、痒くなっていたところは消毒液で洗われました。獣医チームの適切な治療によって、彼女は徐々に食欲を取り戻していきました。」
少しずつ元気を取り戻してきたローズは、身体の回復と共にスタッフ達に甘えるようになりました。
「ローズは自分が助けてもらっていることを分かっているようで、徐々に私達のことを信頼し始めました。彼女の警戒心は少しずつ解けていって、私達の前でリラックスするようになりました。」
そして2ヶ月後、完全に回復したローズの姿はまるで別猫のようでした。
その後、里親探しを始めたローズは、1ヶ月後にタイに移住してきたばかりの家族に引き取られました。新しい家で暮らし始めたローズは、名前を『ムッキ』に変えました。
「ムッキは私の恋人です。彼女は夜になるといつも私の足の近くで眠っています。そして私が出かけようとすると、大きな声で止めようとしてきます。彼女はとっても愛情深く、撫でられるのが大好きです」と飼い主のレネ・カーニエレットさんが言いました。
そんなムッキの新しい生活に、ミーブさん達も大きな幸せを感じました。ムッキの姿を保護直後からずっと見てきたミーブさん達は、ムッキの幸せそうな姿に最高の喜びを感じているそうです。
「私達はムッキが楽しい毎日を過ごしていることに心から幸せを感じています。私達は今までに何千匹もの動物達を治療し、里親さんを見つけてきました。動物達はみんな正しい治療を受けると驚異的に回復していきます。私達はこれからも不幸な動物達を減らし、幸せな動物達を増やしていこうと思います」とミーブさんが話してくれました。
出典:SoiDog/Rene Carnieletto/thedodo
This post was published on 2025/02/08